プット (putto) は、
ルネサンス美術に描かれた
翼の生えた幼児の図像。
複数形のプッティ (Putti) とも呼ばれる。
ペロー 画「眠れるプット」(1882)
ブロンズィーノ画「羊飼いの礼拝」
ストーリーと関係の薄い
プット数体が上空を舞っている。
プットは、智天使(ケルビム)の別の姿であるとされる。
天使は、中世には
怪物のような姿で描かれてきたが、
不老とされたのが誇張され、
ルネサンス期には
幼児に描かれるようになった。
ただし、天使の本来の
宗教的意味は失われており、
単なる飾りとして描かれることが多い。
あるいは、ローマ神話の
クピードー(キューピッド、アモール)
もしくはギリシア神話の
エロースであるともされる。
天使のプットと
ほとんど同じように描かれるが、
題材がキリスト教のときは天使で、
喇叭や竪琴などの楽器を持っており、
題材がギリシャ・ローマ神話の場合は
クピードー/エロースであり、
弓矢を持っている。