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#18 ラーメン店経営【西元勇人】②

【H…Hiromi / H…勇人】

▪️H.お店を開けてからお客さんやスタッフに対して意識していることはありますか?

H. 最近、ちょうど大学4年生アルバイトメンバーでいつも愚直に頑張ってくれているリュウトって子が新入社員代表挨拶に選ばれました。
100人、200人以上の前でスピーチするって
緊張もするし、かっこよく見せたいし、いいことを言いたいってところで色々相談しに来てくれました。「そもそもリュウトくんは何を伝えたい?」って聞いたらお店で教えてもらった「当たり前はない」ってことを伝えたいって言われました。

僕は普段からアルバイトメンバーが出勤してくれることが当たり前と思っていないです。
シフトが入ってるから出勤するのが当たり前って思うこともあるとは思うのですが。
友達から急に遊びに誘われたり、ご飯行こうって言われたりする可能性もあるじゃないですか。それを蹴ってでも、ちゃんとシフトが入っているから出勤してくれるっていうことに対して感謝しています。お客様が来てくれることも当たり前じゃないですし。「当たり前は世の中にはない」ってことをすごい意識していますね。

一生懸命、皿洗いやバッシングをしてくれるのも当たり前じゃないし、ラーメンを綺麗に作ってくれるのも当たり前じゃないし、「全てに対して感謝する」っていうのを1番心がけていますね。

▪️H. 当たり前に感謝することは、元々そう思ってたのか。どこかで学んできたのですか?

H.おばあちゃんの影響ですね。仏みたいなおばあちゃんでベランダに飛んできたバッタやゼミも可愛がっていました。凄く変わっているおばあちゃんなのですが、生き物を大切にすることや自分だけ良かったらいけないことを教えてくれました。

例えば、 僕の実家とおばあちゃん家は
近かったのでおばあちゃんが当時住んでいた公園の近くをよく通っていました。
僕は孫だからお小遣いやお菓子もらっていのですが、僕のおばあちゃんは僕の一緒に遊んでる友達全員にあげていました。
「これでみんなで幸せになってね、
美味しいお菓子食べてね」みたいな感じで。

「自分1人がいい思いするのではなくて、
周りの人みんなでいい思いするのが幸せ」って
ずっと言われていました。
おばあちゃんから「何でも感謝やでって、何でも感謝しいや」って教えてもらっていたから、それが今に生きてるのかなと思います。


▪️H. なるほど。ちゃんとスタッフの皆さんにその想いを伝達できているのが素敵ですね。

H. 素直に受け取ってくれるメンバーが働いてくれているのが良かったなと思いますね。

▪️H. アルバイトの方を採用する時もそういうところを見ているのですか?

H. 選んでるつもりではあるのですが、入ってみないとわからないっていう部分もあります。
ただ「本気でやる気がないのであれば、うちで働かないでください」とは伝えます。

▪️H. そうなのですね。でも聞いてるだけでも仲が良さそうですよね。自分が逆の立場であれば入社のスピーチを自分のバイト先の店長に聞くかなと思ったら、信頼関係ができていないと相談しないですね。皆さん、楽しそうに働かれているなと思います!

H. 楽しいですね。尊敬されるじゃないですけど、僕自身がそういうのを行動で示さないといけないなって思っているので営業中もありがとうっていう言葉をたくさん使っています。

冷蔵庫から麺を取ってきてって頼んで、
麺を取ってきてくれたらちゃんと「ありがとう」って伝えます。当たり前なのですが、言わない人も多いじゃないですか。

ピッチャーの水を補充をお願いしたら、補充してくれた後にありがとうを言います。お願いをして、お願いしたことをしてくれているのにほったらかして次の仕事してる人も多いと思います。

お願いをして、仕事を見届けて、ちゃんと終わったなってタイミングでありがとうって伝えるようにしています。それに名前を呼んでからありがとうを伝えます。「名前+ありがとう」をしっかり伝えるっていうのを意識してやっているから、慕ってくれたり、僕の言ってることは正しいんじゃないかなって信じて、素直に動いてくれているのかなと思います。

▪️H.たしかに、スタッフの1つ1つの動きに気づけられるのも素敵だなと思いました。
今後、勇人くんはどうなっていきたいってありますか?

H.「うまそうなグループ」を作りたいと思います。見つかった物件に合わせて、うまそうなラーメン屋2号店なのか。うまそうな居酒屋なのか、うまそうなカレーなのかわかりませんが、うまそうな系列のお店を梅田周辺に3店舗っていうのが、直近のビジョンです。

ゴールを先に決めたらできるって僕は思っているので決めているからできると思っています。

▪️H. 行ってみたいですね。思いついたのは何かキッカケがあったのですか?

H. 漠然とやりたいなと思ったのと、3店舗以上から目が届かなくなり、メンバーとの関係性が希薄になっていくので難しいなと思い、任せていくのは僕がやりたい経営ではないので、自分が目の届く範囲のメンバーと一緒に3店舗直営はやりたいと思っています。

▪️H.なるほど。じゃあ最後に、1番お店を開く前と開いた後で何が変わりました。

H. 開業後の方が大変なことはいっぱいあるはずなのに、上に人がいないっていうだけでこんなにストレスないのかと(笑)
体力的にも精神的に疲れているはずなのに、上の人がいないだけでこんなに楽なのかっていうのは今1番思っていますね。

▪️H. そこなのですね!勇人くんの中で困った時やわからない時はどうしているのですか?

H. 自分で考えたり、本やYouTubeで調べています。人に聞いて正解にたどり着くのがあまり好きじゃなくて、自分で悩んでやってみて、解決できたっていうのが好きです。それで失敗をしても嫌じゃないというか。自分で考えてやるのが好きですね。

開業したかった理由が、人の下で働きたくないっていうところなので、自分にとっては
その部分が1番変化として感じますね。

▪️H.そうだったのですね。お店の情報はどこでチェックしたらいいですか?

H.公式Instagramのアカウントを見てもらえたら!

▪️H. 公式LINEアカウントでもクーポンを発行されていますよね?

H. そうですね。飲食店でリピートされない理由って何か知ってますか?

▪️H.飽きてしまうから?何なんですか?

H. 味が美味しくない、サービスが悪いなどは論外なのですが、今ってサービスもある程度良くて、味もいいじゃないですか。
ていうことは、人間、忘れてしまうのですよ。
忘れるからリピートされないので、忘れられないようにLINE登録をしてもらって、月に1回こちらからお知らせをしています。多分1ヶ月ほど経ったら忘れていると思うのですが、そういえば行ったなと思い出すタイミングで通知があるのでまた来てもらえるかなと。忘れられないための施策です。

▪️H.なるほど。そのような工夫も大事ですよね。飲食って味の方に注目しがちですが、美味しいものを知ってもらうためにもSNSなどの
広告のことも考えていくことも必要だなと思いました。今日は貴重なお時間ありがとうございました!

【第18回目ゲスト】
西元 勇人
大阪府岸和田市出身。1996年生まれ。
飲食未経験から2年半ラーメン店で経験を積み『うまそうなラーメン屋』を開業。『うまそうなラーメン屋で働く全てのメンバーが、豊かで充実した人生を過ごせるように日々学び成長し続けるお店』をモットーに日々運営。2028年12月までに、梅田周辺で3店舗展開することを直近の目標に掲げている。

▪️SNS
Instagram

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