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Kazeと私の12年
12年という長い年月、私はKazeと関わり続けてきました。
Kazeは一見、社交的で人気者、そして女性と話すのが好きなタイプです。
けれど、深く関わろうとすると一気に距離を取る回避傾向が強い人でした。
Kazeとの関係は、まるで押しても引いても崩れそうな繊細なバランスの上に成り立っていました。
私はKazeを愛していたし、Kazeもまた私を大切にしているつもりはある。
でも、Kazeの「大切」の意味は、私が求めるものとは違っているのですよね。
求めすぎると「重い」と言われ、私の希望を伝えても「責められている」と受け取られ、話し合いをしようとしても、Kazeは殻に閉じこもり、これまで何度も「別れる」と言われました。
Kazeの「別れる」という行為は、私との関係がどうかというより、他のことでメンタルがいっぱいいっぱいになると発動するお別れイベントのようなものです。
でも、そのたびに私は何も言えなくなり、ただ黙って待ち、耐えるしかできませんでした。
耐えるといっても、Kazeは、私と1週間以上会わないとそわそわするらしく、1週間以内には連絡が来て、もう1週間する頃には会いたいようなことをしれっと言ってきます。
でも、別れるときはかなりきついこと言ってきますからメンタル的にはきついです。
回避のモラハラって多いですからね。
また、回避性の人は、容姿も良く、モテる人が多いと言われますよね。
Kazeもその通りで、彼女がいても女性に優しく、求められると断れない性格なのか、ちやほやされるのも好きなんです。
学生時代も女友達が多く、男として見られないことも多かったらしいですが(本人談)、決してモテなかったわけではないと思われます。
実際、彼は5股をしていた時期もあったそうです。サービス精神旺盛なのか、それとも寂しさを埋めたかったのか…。
私はKazeの本心を知りたかったけれど、深く踏み込めば踏み込むほど、彼は逃げるというよりも私との距離をとるようになります。
そんな彼だからこそ、付き合っているようで付き合っていない、曖昧な関係と感じることが多く、いつもモヤモヤを抱えていました。
そのうち、Kazeのプライベートが忙しくなり、長時間デートをすることが難しくなり、会えば体の関係ばかりになるようになりました。
それでも、私はKazeのことが好きで、顔も、声も、性格も、彼の匂いも、全部が好みだったため、離れたいと何度思っても離れられませんでした。
でも、Kazeにとって私はどうだったのだろう。
Kazeは私を「大切」にしているつもりかもしれません。
しかし、それはKazeなりの都合のいい形での「大切」であり、「俺はしてあげたいことはしてあげる。でも、したくないことはしない」と堂々と言い、お別れイベントの最中には「してあげられることは少なかったかもしれない。でも、俺はHaneを愛していたし、できる範囲でのことは俺なりにしてたつもり」とも言っていました。
これは彼の愛し方で、幼少期に親の都合のいいように愛されたからなのだなと思います。
Kazeは離婚歴があるので子供もいるのですが子供をとても大切で愛してるといい、多分そうなのだろうと思っています。だけど、子供への愛し方も自分がいいと思ったように、自分がこうしたい、自分がしてあげたいことを子供に対してもしてあげるんですよ。
私が子供にそそぐ愛情のかけかたとは違うな~とはいつも感じていました。
そして、私がどんなに気を遣い、遠慮しながら思いを伝えても、彼は好き勝手に振る舞い、思ったことをそのまま言いました。
それでも私が離れなかったため、Kazeは私のことを「なんだかんだで離れない存在」と思っていた、いや、今も思っている。
何度も傷つけられ、何度も悔しい思いをしました。それでも、好きな気持ちは簡単に消えません。
でも、どこかで私はこう思っているのです。
もし私が彼の元を去ったら、困るのは彼のほう。
私以上に深く彼を理解し、寄り添える人が今のところいないのは確かです。
しかし、私は他の人を好きになれれば、もっと幸せになれるのではないか。
彼に振り回されるのではなく、私自身が幸せになるために動くべきではないのか。
そんな思いが芽生えては消え、この12年で、私はたくさんの感情を経験しました。
愛し、悩み、傷つき、それでもKazeのそばに今もいます。
でも、Kazeも少しずつ変わってきました。
私は愛着障害、不安型であるため、NGなことをかーなーりKazeにしてきたのです。
それでも、私から離れなかったKazeは、結構すごいなーと感じていますし、今は、Kazeの私への対応もかなり変わってきました。
次回からの記事では、Kazeとの葛藤や新たな発見、そして希望への一歩を余すところなく綴っていきます。
あなたもその真実に、ぜひ触れてみてください。