消費税という名の悪夢 その16
§14 アベノミクスと新型コロナの影響でズタズタになった日本経済を立て直すために何が必要か?
アベノミクスは、はっきり言って、経済政策としては、愚策であったことは間違いない事実である。
何故なら、成長戦略を全く打ち出すことなく、異次元緩和により、実体経済を無視した形で、ただ単に、株価だけを吊り上げたという結果しかもたらさなかったためだ。
その弊害が、現在出始めていると言える。
今の日本のGDPの成長率は、新型コロナの影響もあり、過去最低にまで落ち込み、マイナスになっているが、GDPの成長率がマイナスになっているということは、経済が衰退してしまっているということに他ならない。
このままの状態が続けば、日本は、さらに高齢化社会になり、人口がさらに減少してくることが予想されているため、経済が衰退軌道に乗ってしまうことになる。
この状況を打破するためには、どのような経済政策が、これから必要になってくるのか、ここで、考えてみることにしたい。
まず、GDPを成長軌道に、再度、乗せる必要がある。
そのためには、国民の消費活動を活発化しなければならないだろう。
国民の消費活動が、現在、落ち込んでいる理由としては、賃金が下がって上がらないこと、そして、10%という高額な消費税が原因としてあげられると思う。
また、労働自体を軽視する、今の社会的な風潮も、GDPが下降している原因の一つであろう。
日本の今のGDPを回復させ、さらに成長軌道に、再度、乗せるためには、人々の消費活動を活発化して、国の生産力を上げることが必要不可欠なのである。
そのため、人々が、投資活動ではなく、再び、労働に回帰するためには、人々の労働に対する賃金を大きく引き上げる必要があると私は思う。
そして、さらに、労働に対する税金の減額を行い、投資活動への税金の増額をするべきだと、私は思う。
それとともに、消費税をまずは減税し、将来的には廃止することも必要だと思う。
そのように税の公平性を保ち、また、元来、税金は、担税力が大きいところから多くとるということを徹底する必要もあろう。
そして、経済的格差の是正にも取り組む必要がある。
そして、GDPが成長軌道に乗れば、次に国が行わなければならないのは、金利を引き上げることである。
そのようなことで、人々の懐が温まり、人々がお金を使い、物やサービスを買えるようになることが、経済を回復させるためには、まず、第一に必要なことであり、その上で、国の政策によって、生産性を上げる努力が必要になる。
そのようにして、国の実体経済、つまり国のGDPを回復させ、さらに成長軌道に乗せることが何より先決であろう。
現在、海外にある日本企業の生産拠点を、再び、日本国内に持ってこさせるためには、さらなる、国の経済的な秘策が必要になるとは思うが、現在の中国の状態を見ると、日本国内に生産拠点を持っていた方が有利になる場合もあると思われる。
つまり、日本回帰の方向性をどのように作るかであろう。
アベノミクスで、巨大企業のグローバル化を推し進めた結果が、日本の国力を弱めたという事実を踏まえ、日本回帰の方向性を作り上げる事が、今の政治の役目だと、私は思うのである。
事実、グローバル化には、非常に大きなリスクを伴うのであるから、ギャンブルに近いものがあると言えよう。
そして、日本経済を、再び、パックスジャポニカと言われる状態にまで持っていく必要があるものと、私は、考えるのである
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