リモートワークは多様性フェーズから成果フェーズへ。働き方をアップデートする3つのステージとは?
株式会社ベーシックCOO兼CHRO、リデザインワーク株式会社代表の林(@hiromasa_h)です。
さて今回は、コロナ禍となり、リモートワークが浸透した2020年となりましたが、リモートワークが企業にもたらした現状の考察と、今後のステップと挑戦すべきテーマについてお伝えさせていただきます。
リモートワークの活用を考える個人や組織にとって一助になれば幸いです。
リモートワークは企業に何をもたらしたのか?
各企業が急速にリモートワークを進めた2020年。
リモートワークは企業に何をもたらしたのか?
2020年11月に、人事領域における日本最大のカンファレンスである「HRカンファレンス」にて登壇し、「リモートワークを経営戦略に紐づける」というテーマでお話をさせていただきました。
その講演の中で、簡易アンケートを3つ取らせていただいた内容を共有させていただきます。
Q1:リモートワークを活用することで、従業員の働き方の多様性が高まった
Q2:リモートワークを活用することで、事業・企業成長が加速した
Q2:リモートワークを活用することで、従業員の育成・成長が加速した
ご覧いただいたように、リモートワークの活用によって、95%の企業に、従業員の働き方の多様性をもたらしています。これは1年前とは全く異なる景色です。
一方で、リモートワークの活用によって「企業成長」や「従業員の成長」をもたらしたかについては、20%以下の数値にとどまっています。
つまり、リモートワークによって働き方は多様になったが、企業や従業員の成長にはまだつながっていない(あるいは課題も多く出ている)状態です。
リモートワークを活用することで実現すべきは、従業員の多様な働き方の実現と、企業成長の加速の両方です。このことから、リモートワーク活用のフェーズは、多様性フェーズから成果フェーズへと移るタイミングに来ていると思います。(もちろん、各企業によって現状とフェーズは異なります)
働き方の3つのステージとは
働き方をアップデートしていくには、3つのステージがあります。
ステージ1は、優秀人材の確保を目的として、多様な就労形態を認めないと働けない人、採用できない人の確保を実現していくことです。
時短勤務制度や、育児介護のための在宅勤務制度の整備と活用です。
前述のアンケートの結果から、現在、多くの企業におけるリモートワークはステージ1の目的に属している状況になっていると考えています。
ステージ2は、組織成果最大化を目的として、個人の自主性を開放することで、組織成果最大化につなげることを実現していくことです。
成果型(job型)のマネジメントへの移行・強化や、リモートワーク下でのマネジメントのアップデートおよびサイバーオフィスの構築(オンラインでの業務推進)の実現がテーマです。
多くの企業では、リモートワークや多様な働き方を、従業員の働き方の多様性の実現に留めずに、いかに組織成果の最大化の実現に結び付けるのか。
このステージ2への移行が最大のテーマとなっています。
実際、リデザインワークで支援させていただいている企業様やお問合せの多くは、成果型マネジメントへの移行、リモートワークマネジメント、サイバーオフィス構築が多くを占めています。
これらのテーマ詳細は別途noteにてまとめさせていただきます。
参考に、リモートワークマネジメントで起こる各社共通課題をマネジメントの4つの役割に分けて共有しておきます。
※マネジメントの4つの役割は以前のnoteを参考ください
ステージ3は、イノベーション創出を加速する環境構築を目的とし、社内外の創発を実現していくことです。
副業の解禁/促進や、社内外においてプロジェクト型での業務推進や評価できる環境構築がテーマとなります。
ステージ2のリモートワークマネジメントが機能しないと、部署を超えたコミュニケーションが減ってしまいます。実際、調査させていただいた企業の多くで、リモートワークの結果として、部署を超えたコミュニケーションや中期的・抽象的なコミュニケーションが減少したとのアンケート結果が出ています。
本来、リモートワークの価値は、固定的な場所で働くことから解放される中で、従来だと会えなかった人と会える機会が広がっていることです。オンラインで会うこともできますし、会いたかった人のオフィスに行って、そのそばのコワーキングスペースでその日は働くなどが出来ます。
ステージ3では、部署内はもちろんのこと、部署外、社外とのコミュニケーションとコラボレーションを加速するリモートワークの在り方を実現していく必要があります。
最後まで読んでいただいてありがとうございました!
リモートワークの活用を、多様性実現フェーズ(ステージ1)から成果創出フェーズ(ステージ2)へと移行させていき、2021年にはイノベーション創出フェーズ(ステージ3)へ向かう企業が出てくることを願っていますし、今後も支援を続けていきたいと思っています。
皆様の働き方をアップデートするのに何らかの参考になれば幸いです!
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