見出し画像

【税務】国民健康保険料も裁判なくして差押え可。

 これまで地方税について裁判なくして差押えができることを取り上げてきました。
  
 今度は地方税そのものではないですが、市町村が徴収するものとして、国民健康保険料がありますが、これも同様に裁判なくして差押えができるのです。

 これは、根拠としては、国民健康保険法において、保険料は地方自治法で定める歳入とすると定めており、地方自治法において、歳入は地方税の滞納処分の例により処分することができると定めているからです。

 これにも地方税と同様に強硬的な権限が与えられていることがわかりますので、知っておくと良いと思います。

(滞納処分)
第七十九条の二 市町村が徴収する保険料その他この法律の規定による徴収金は、地方自治法第二百三十一条の三第三項に規定する法律で定める歳入とする。

国民健康保険法


(督促、滞納処分等)
第二百三十一条の三 分担金、使用料、加入金、手数料、過料その他の普通地方公共団体の歳入を納期限までに納付しない者があるときは、普通地方公共団体の長は、期限を指定してこれを督促しなければならない。
2 普通地方公共団体の長は、前項の歳入について同項の規定による督促をした場合には、条例で定めるところにより、手数料及び延滞金を徴収することができる。
3 普通地方公共団体の長は、分担金、加入金、過料又は法律で定める使用料その他の普通地方公共団体の歳入(以下この項及び次条第一項において「分担金等」という。)につき第一項の規定による督促を受けた者が同項の規定により指定された期限までにその納付すべき金額を納付しないときは、当該分担金等並びに当該分担金等に係る前項の手数料及び延滞金について、地方税の滞納処分の例により処分することができる。この場合におけるこれらの徴収金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。
4 第一項の歳入並びに第二項の手数料及び延滞金の還付並びにこれらの徴収金の徴収又は還付に関する書類の送達及び公示送達については、地方税の例による。
5 普通地方公共団体の長以外の機関がした前各項の規定による処分についての審査請求は、普通地方公共団体の長が当該機関の最上級行政庁でない場合においても、当該普通地方公共団体の長に対してするものとする。
6 第三項の規定により普通地方公共団体の長が地方税の滞納処分の例によりした処分についての審査請求については、地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第十九条の四の規定を準用する。
7 普通地方公共団体の長は、第一項から第四項までの規定による処分についての審査請求がされた場合には、当該審査請求が不適法であり、却下するときを除き、議会に諮問した上、当該審査請求に対する裁決をしなければならない。
8 議会は、前項の規定による諮問を受けた日から二十日以内に意見を述べなければならない。
9 普通地方公共団体の長は、第七項の規定による諮問をしないで同項の審査請求を却下したときは、その旨を議会に報告しなければならない。
10 第七項の審査請求に対する裁決を経た後でなければ、第一項から第四項までの規定による処分については、裁判所に出訴することができない。
11 第三項の規定による処分中差押物件の公売は、その処分が確定するまで執行を停止する。
12 第三項の規定による処分は、当該普通地方公共団体の区域外においても、することができる。

地方自治法

いいなと思ったら応援しよう!