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【消費税】課税の対象その2

 消費税の課税の対象は一見して理解しづらいです。

 今回は前回の続きの課税の対象です。

 消費税法にこんな規定があります。

7 第三項から前項までに定めるもののほか、課税の対象の細目に関し必要な事項は、政令で定める。

消費税法4条

 課税の対象の細目に関し必要な事項は、政令で定めるとありますので、消費税法施行令を見ることになります。

 見てみます。

3 この政令において「資産の貸付け」には、資産に係る権利の設定その他他の者に資産を使用させる一切の行為(当該行為のうち、電気通信利用役務の提供に該当するものを除く。)を含むものとする。

消費税法施行令1条

 資産の貸付けについても、課税の対象でしたね。

 その資産の貸付けについて、

資産に係る権利の設定

他の者に資産を使用させる一切の行為(当該行為のうち、電気通信利用役務の提供に該当するものを除く。)

を含むとされています。

 権利を設定することは貸付けではありませんが、これを含むとしたわけですね。

 資産を使用させる行為は貸付けの場合もありますが、それだけではありません。貸付けとなると資産の占有を相手に移転させることを言いますが、資産の占有を相手に移転させずに自分が占有したまま使用させる、という場合が想定され、これが資産を使用させる行為となるでしょう。

 例えばコワーキングスペースを経営している場合、利用者は机や椅子を一時的に使用するのでしょうけれども、そのスペースそのものを他人が使用するのを排除して使用する、ということはないでしょう。これが占有を移転させずに他の者に資産を使用させる行為になりうると思います。

 こういう理解のためにも民法の理解というのは必要となると思いました。

 読んでいただきありがとうございました。

 


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