BMW
場面1:秋の並木道(昼)
(色づき始めた並木道を、真新しいBMWが走っている。運転席には春奈、助手席には啓一。秋晴れの空と紅葉が美しい。軽快なBGM。)
春奈:(運転しながら) いやあ、本当に夢みたい。同志社に現役合格したら、BMWを買ってくれるって父が約束してくれてたの。まさか本当に叶うなんて!
啓一:(窓の外を見ながら) オレは京大合格しなかったからね。こんなドライブしてる暇ないのだけれど。予備校の自習室にいるはずだったんだ。
春奈:(笑いながら) イイじゃない。たまには気晴らしになるし、秋の紅葉も見れるし。それに、せっかくのBMWなんだから、楽しまないと損よ!
啓一:(少しだけ微笑む) まあ、そうだな。
春奈:京都で行きたいところって、どこかある? せっかく京都に来たんだし。
啓一:(少し考えて) 特には…強いて言うなら…
春奈:(遮って) 私、大徳寺に行きたい! 国宝があるのよ!
啓一:大徳寺か…渋いね。
春奈:そうでしょ? それに、紅葉も綺麗らしいの。
場面2:車内(移動中)
(車内での会話が続く。他愛のない話、大学生活の話、受験の話、将来の話など、二人の関係性が垣間見える会話が続く。)
春奈:(信号待ちで) そういえば、免許、一発で取れて良かったよね。
啓一:(からかうように) まあ、運が良かったんじゃない?
春奈:(少しむっとして) 運転が上手いでしょ?
啓一:(冗談っぽく) 女の運転で、こんな安心して乗ってられるのって、初めてだよ!
春奈:(得意げに) そーよ。安心よ! 私の運転は安全第一!
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