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すこあらー

一回裏:あらすじ

とある県の公立高校の弱小野球部。
咲江と望美は、マネージャーをしている。
二人を描くことで、高校野球の本質に迫る。


二回裏:夏の大会

野球部練習中のグラウンド。
夏の大会へ向けて頑張っている。

咲江と望美が並んで座って、
ボールを磨いている――。

咲江「今年、初戦突破すれば、
うち、かなりのところまで行くわよ!」

望美「そんなことがわかるんですか?」

咲江「マネージャー3年目だもの。わかるわよ。
それに、私、中学のときもマネージャーやってたし!」


三回裏:一年生レギュラー

野球部練習中のグラウンド。

グラウンドの端で、いつものように、
マネージャーの咲江と望美が並んで座って
ボールを磨いている。

望美「センターの富田くん、上手いですね」

咲江「まだ、一年生なのにね」

望美「そうだった!」

咲江「よーく見てると、なぜ上手いのか分かるわよ」

望美「なぜですか?」

咲江「打撃音と同時に体が動いてるでしょ、富田くん。
上手い証拠よ」

望美「レギュラーに、なっちゃいそうですネ!」

咲江「レギュラーになるわよ。
あれだけ上手ければ」

望美「もしレギュラーになれなかったら、どうします? 咲江さん」

咲江「私が、監督に進言するわよ!
直談判よ。
コーチがいないからね。
マネージャーが、何とかしなくちゃ、ならないわよ!」

望美「やる気満々ですネ、咲江さん」

咲江「マネージャーの仕事よー!」

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