眼鏡屋の英会話
LESSON0:知っておきたい接客上のABC
まえがき
A:逃げない事
英語が話せないからといって英語圏の外国人客から
逃げるようでは英会話は上達しません。
まずは、May I help you? (いらっしゃいませ)と挨拶を。
May I help you? は必ず語尾を上げてください。
その時に笑顔とeye contact を忘れずに。
ただし、日本人客が礼儀正しい接客を好むのに対し、
外国人客はfriendly な接客を好みます。
また、外国人を見たら英語で接客と思うのは危険だそうです。
(英語で話そうとするから、緊張するのです)
日本語を真剣に勉強している外国の方が沢山いて、
当然、日本語で会話したい方も多いのだそうです。
また海外で一番心配なのは病気になった時で、
眼鏡を作りに来るのも似たようなもの、
言葉がまったく不自由ならひとりでは来店されない、
と言っていました。
なるほど・・・目からウロコでした。
日本語でゆっくり「いらっしゃいませ」と言ってみて、
反応を見れば良いのです。
先程の話と矛盾するようですが、
なまじ May I help you? なんて言うから、
相手はこちらが英語を話せると思って
ベラベラとまくし立てるのです。
B:話せなくても大丈夫
たとえ英語が話せなくても、ジェスチャーを交えて
日本語で話したり、数字等はメモに書いたりすれば、
簡単な事は通じます。
それでもわからない時は、Just a moment please.
(少々、お待ち下さい)
と言って英語のわかる人と代わります。
そういう人がいれば苦労しない!? と思うかも知れませんが、
要はあなたが英語のわかる人になれば良いのです。
はっきり言って、英会話は度胸です。
C:誤解されないように
外国人客と接客している時は、
スタッフ同士でひそひそ話はしないように。
話す時は、Excuse me.(失礼します)と断ってから話します。
そのお客様のために、何か真剣に相談している、
という雰囲気を出すようにしてください。
不必要なニヤニヤ笑いは禁物です。
基本は、日本人客と同じです。
日本語がわからないフリをする外国の方もたまにいます。
英語で話していたら、途中から日本語で返事が返ってきて
驚いた事があります。
(今、わかった!! こちらの英語が通じなかったのだ!?)
いずれにしても、スタッフ同士で外国人客の悪口など
言わないようにしてください。
D:失礼!を忘れずに
接客中、せきやくしゃみが出たら必ず、
Excuse me.(失礼しました)とお詫びしてください。
Excuse me. は「すみません」と訳される事もありますが、
日本語で使うほどひんぱんには使わないようにした方が
良いでしょう。
眼鏡を掛けてさしあげる時は“Excuse me. ”ですが、
代金をいただく時は“Thank you very much.”です。
基本的な金銭授受のマニュアルは「ありがとうございます」
ですが、休日に外食して支払いの時「すみません」と言われたり
すると、謝らなければいけないような料理を出したの?
と突っ込みを入れたくなる時があります。
(根性、曲がってるかなあ)
E:順番を守る
外国人客は順番を守ってくれます。
逆に欧米では、横から入ってきて口出しするお客様が
いると「お黙りなさい。あなたの番ではありません」
と店員が!? 言うそうです。
何はともあれ、日本人客同様、
順番は間違えないようにしてください。
F:出来る、出来ないはハッキリと
契約社会だからでしょうか、
YES, NOをハッキリさせた方が
接客はスムーズに行きます。
できる事はできる。できない事はできない。
G:基本的な単語は覚え、文法にこだわらない
眼鏡屋には眼鏡の用事で
ご来店になります。
眼鏡に関する単語、基本的な
数詞や曜日、慣用句を覚えて
おくと役に立ちます。
まずは文法にこだわらず、カタコト英語で頑張りましょう。
H:オウム返しも芸の内
外国人客の発言の主語を変えて
復唱する方法もあります。
早めの完成希望のお客様が受け取り時に
You got it.(やったね / 間に合ったね)と
おっしゃったので、
そのまま主語を替え、
Yes, I got it.(ええ、やりました)と
返したところ、盛り上がりました。
どこで英語を習ったか聞かれたので、
Movies, of course, American movies.
と答えたら、喜んでましたっけ。
I:通訳の方がいる場合
日本人の付き添いの方がご一緒に来店され通訳をされる場合、
ついつい日本人通訳の方を見てしまいがちです。
外国人客も平等に見てください。
スタッフが通訳の方ばかり見て話すので、
ご本人が怒ったという例もあります。
また話す時は、日本語のスピードを落とす事も
忘れないようにしてください。
日本語の勉強をしている方かも知れません。
J:外国人扱いは避ける
外国人の日本語にニヤニヤしたり、
笑ってしまう人がいます。
これは大変失礼です。また、少し日本語ができる方に
「日本語お上手ですね。」と言うのも外国人扱いをして
いる事になるので、避けた方が賢明だそうです。
(この辺のメンタリティは、よくわかりません)
前説をいろいろ書きましたが、
この資料は基本、POLITE=丁寧な、礼儀正しい英会話文に
なっています。
通じれば良いというレベルではなく、接客業としての品位を
保つ英会話表現になっています。
そのため難しい単語は使われていませんが、
文法的には丁寧な話法になっています。
場面に応じたセンテンスを徐々に覚え、使っていく内に
身に付いてくると思います。
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