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『白銀の墟 玄の月』1~4
小野不由美/新潮文庫(小説)
十二国記シリーズ。
項梁と園糸・栗親子の旅の場面から始まって、泰麒・李斎の登場。瑞雲観の人々との出会いで仲間が増えて頼もしい。泰麒の単独行動(項梁も一緒)にハラハラするも、蓬莱(日本)で鍛えられた泰麒は並の麒麟ではなく簒奪者たちを翻弄する。
これから快進撃が始まるんだなと思ったらこれがなかなか進まない。
そりゃそうか。全然手がかりがないもんねと思いつつ、2巻を読んでるあたりで4冊も必要だったかな?と疑問に感じてしまった。
少しずつ少しずつ細い糸をたぐるように驍宗の、情報とも言えないような情報を集めていく。
仲間が増えていくのは嬉しいけど情報を集めて推理してばっかりで全然動かない。
慎重に動かなければ全てが台無しになるんだけど、そこを停滞と感じてしまった。2巻ている?みたいなことを思った。
それが3巻4巻で、2巻いる!2巻ないとダメだ!とやっと分かるこの体たらく。
驍宗がこの鈴使えるなって思った時はあの親子にそれを教えてあげたかったし、激しい戦闘で次々と倒れる人たちにその他大勢なんていない。みんな泰麒のため、驍宗のため、戴のために生きて戦っている。
みんなすごいなと思った。
こんな風に憧れられる人が出てくるから十二国記が好きなんだよなぁ。
これにて既刊は終了。
オビに2020年オリジナル短編集刊行とか書いてあるけど出てない、ね。
私もいよいよ待たされる側になった。でも戴の人々の六年(驍宗の前の王の時代も含めるともっと長い)を思えばどってことない。
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