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『風の海 迷宮の岸』

十二国記
小野不由美 著/新潮文庫
(エピソード2)

既読
『月の影 影の海』
『図南の翼』
『魔性の子』

本作は幼い麒麟の成長の物語。
『魔性の子』と関わりの深い話。

『魔性の子』を読んだ後だと色々と疑問は残るものの、これだけを見ると非常に温かな読後感。
ホラーという印象が強かった『魔性の子』のイメージも少し変わった。
単純にホラーだ、ホラーだよと騒いでいた自分が恥ずかしい。浅はかなり。高里の気持ち考えろ。

麒麟のことがよく分かる本作。
麒麟って、自分じゃ何もしないのにあーしろこーしろうるさくて、人(王)がちょっとミスったらボク死んじゃうからちゃんとしてねってすごい理不尽なプレッシャーかけてきて偉そうだなと思ってたけど(特に景麒)、麒麟も色々大変なのだと分かった。
わたしは王と麒麟だったら麒麟に生まれたい。

『月の影 影の海』の見方も変わった。
というかこのシリーズ、ひとつ読むと以前に読んだ話のイメージが変わってまた読みたくなる。
これ無限ループ地獄なんじゃなかろうか。地獄ではないけど。

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