バリューストリームマッピングについて雑感
バリューストリームマッピングとは
バリュー ストリーム マッピング (VSM と呼ばれることもあります) は、製品を顧客に提供するために必要な材料と情報の流れを分析、設計、管理するためのリーン生産方式の手法です。「材料と情報フロー マッピング」とも呼ばれ、標準記号のシステムを使用してさまざまな作業ストリームと情報の流れを表します。
材料や作業ストリームと情報の流れ(=バリューストリーム)を可視化できるため、理想としては改善の必要な箇所を発見できます。
VSMと信頼関係と事業への効能についての雑感
VSMを書く効能は、その話をするラポール(信頼関係)を築けることだみたいな話があります。
VSMを書く活動は制作プロセス全体を可視化するため、部門横断的にビジネス側および開発実装側の経験豊富な人々をことごとく参加させるということが、すごく困難な課題になります。
そもそも普段はこんな制作プロセス全体を話そうとするほど仲が良くないのです。
例えば、社長と、事業部長と、分析マーケティングチームと、ソフトウェア開発チームと、CSチームを巻き込む必要があると考えてみてください。普通はすごく巻き込むのが難しそうです。
逆に言えば、VSMを書く活動を丁寧に必要性をときながら進めれば、良いコミュニケーションが生まれそうです。
このVSMを書く活動がよい信頼関係を生みそうということがありつつ、とはいえ、VSMを書くこと自体を全体の目的にしたほうがいい気がしています。
バリューストリームを突き動かすフォースとはなんでしょうか?
参加している人々はそれぞれに優れた知能を持つ個々の人間です。
それぞれに自分の担当している周辺領域のバリューストリームを自分としてモデル化したものがあって、その人にとってうまく行ってそうとか、うまく行っていなそうみたいな概況があるはずです。
そういったものをつぶさにインタビューすることで、全体としてストリームがうまく流れているのか、検査・適応できていくかんじがするし、むしろそれをやらないと全体のフォースがなんなのかとか、ボトルネックが何なのかを考えることはできません。
もちろん、そうして得られた概況もすべてが仮説なので、確度を考えながら検証して確度を上げていく必要があるということはあります。
こうしたバリューストリーム、あるいはそれを動かしているフォースを発見しようという活動が、ビジネス的にもイシュー度が高いイシューを見出す元にもなりそうです。
こう書いていると、それぞれの生産ラインに責任を持つトヨタ生産方式っぽい側面もあるなという気がしています。
もしその場合トヨタっぽいってことはラポールなしにご近所さんを巻き込むと問題になりそうみたいなことも感じます。なので、結局は信頼づくりからにはなりそうです。