「第3回日本占星術カンファレンス」の振り返り②(プログレッション)
皆さま、こんにちは。
宮古島の占星術師/齊藤寛子です。
随分経ってしまったのですが、9月末に今年も「日本占星術カンファレンス」がオンラインで開催され、素晴らしい講義を聴講することができましたので、いくつか振返りを残りしておこうと思いますが、今日はその第2弾です。
第2弾は賢龍先生の「プログレスの可能性」を聴講した振り返りとして、自分のプログレッションを検証した結果をまとめています。
1.セカンダリープログレッション
(1)カジミにあるプログレス月
カジミとは太陽の前後17分以内に惑星がある状態で、コンバストと違い、惑星が非常に強くなると言われています。
賢龍先生はプログレス月(P月)がカジミにあった時に、初めて執筆した占星術の本が発売になり手元に届いたそうですが、私のP月がカジミ状態にあった時に何があったかを確認してみました。
私はこれまでにP新月を2回迎えていて、本来はきちんと17分以内の日付を調べるべきなのですが、講義の中で約15日とあったため、P新月の前後1週間がカジミであったと仮定して、カジミ期間を算出してみました。
①(P新月)1988/11/21:(P月カジミ期間)1988/11/14~1988/11/28
②(P新月)2018/3/13:(P月カジミ期間)2018/3/6~2018/3/20
さすがに1回目の中学生の頃のことは覚えていませんが、②に関しては、2018年の春分の日(2018/3/21)からブログを書き始めたので、カジミ期間を1日過ぎていますが、ほぼほぼP月がカジミの状態でブログデビューを果たしたことになります。そこから試行錯誤ありながら、6年以上ブログを書き続けていますので、P月カジミは人生にとって大きな転換点になると言えそうです。
(2)バイア・コンバスタを進行中のP月
主にホラリー占星術で、月が天秤座15度台~蠍座15度台にあるとき(バイア・コンバスタ)に、月は炎の道を通ることになり、占星術家は判断に注意を払わなくてはいけないと言われています。
P月がバイア・コンバスタを通過中に、スティーブ・ジョブズはiMacを発表して大ヒットしたり、ドナルド・トランプは暗殺の標的になったりといった事例が紹介されていました。
私のP月がバイア・コンバスタを通過したのは、下記の2期間です。
①1992年10月~1995年3月
②2020年1月~2022年6月
①はちょうど大学受験のタイミングに重なっており、②はコロナで実家に3年間帰省できなかった時期と重なっており、精神的にハードな時期でした。
ちなみに、P月とは関係ないですが、トランジットの月が天秤座にあるときにショッキングな出来事が起こりやすいなと感じており、それは天秤座に冥王星(11ハウス)や天王星(12ハウス)があり、天王星と冥王星のエネルギーが混ざり合うミッドポイントが天秤座17度台にあるせいかなと推察していましたが、バイア・コンバスタを通過中というのもあったのかもしれません。
(3)ボイド・オブ・コースを進行中のP月
月が今いるサインから次のサインに移るまでメジャーアスペクトを取らない場合、月がボイド・オブ・コースにあると言います。月がボイドにあるときは、何かをスタートしても望み通りの結果を出すことが難しく、物事のスタートには適さないと言われています。
事例として、スティーブ・ジョブズがP月がボイドの時にすべての業務から解任されて実験を持たない名目上の会長職を与えられ、翌年には新しい会社を立ち上げるために辞表を出したことが紹介されていましたが、P月がボイドの時には変化の切替りの境目でまだ動けなくてもどかしい時期になりやすいようです。
私の場合、現在、P月が射手座にありますが、直近の3サインでP月がボイドだった期間が以下の通りです。
①P月が乙女座:2018年3月~2019年8月
②P月が天秤座:2021年3月~2021年6月
③P月が蠍座:2023年3月~2023年6月
①はP新月を迎えてすぐの頃ですが、ブログやSNSを始めたり、自分でセミナーを開催したり、記帳代行業務をスタートしたり、新たな方向に舵取りしていたのと、後半は占星術の講座に定期的に通うようになって星読み仲間ができた頃でした。
②はコロナで実家に帰省できなくなって1年が経った頃ですが、月水瓶座の私は感情のアップダウンが好きではないので、ずっと耐えていた気持ちが魚座シーズンに一気に溢れ出した頃と重なります。また、この間に吉方引っ越しをしたのですが、私にはとても合っていたようで、自分の月を回復できたと思います。さらに、この後2021年8月にしばらく休んでいた決算サポート業務を再開しています。
③は友人関係でゴタゴタがあったり、初めて宮古島に旅行に出掛け、そこでの出会いをきっかけに人生観が変わったので、新しい自分に切り替わっていく転換点にあったなと思います。
2.忘れ去られたプログレッション
プログレッションというと、セカンダリープログレッションやソーラーアークが有名ですが、実際には色々な種類があるようで、あまり使わなくなったプログレッションの手法として以下のものが紹介されていました。
・ターシャリープログレッション
・マイナープログレッション
・コンバースプログレッション
上記のうち、ターシャリープログレッションのみASTRO.COMでも出力できるので、自分のもので検証してみたいと思います。
(1)ターシャリープログレッション(TP)とは?
ホロスコープ上の1日を1太陰月(約29.5日)とする手法で、約27ヶ月(約2年3ヶ月)で、TP新月を迎えます。
TP月は約2日で1度、TP太陽は1ヶ月で約1度強進行します。
(2)TPの検証
分かりやすく出ているのかどうかを検証するために、私の人生の中の重大イベントの下記3つの日付でTPを出力してみました。
①2000/10/5:会計士の2次試験合格
②2016/10/1:独立
③2024/9/5:宮古島へ移住
①2000/10/5:会計士の2次試験合格
気になる点を挙げると以下の通りです。
・TP双子座♊/太陽(8ハウス)-TP天秤座♎/ドラゴンヘッド(12ハウス)-N水瓶座♒/月(4ハウス)が風のグランドトライン
会計士試験の合格によって、監査法人に所属することになり、同期とご縁が生まれたり、生活も安定しました。
・TP双子座♊/水星&リリス(7ハウス)×N双子座♊/パートオブフォーチュン(7ハウス)0度
監査法人に入所してからはついていくのも必死でしたが、優秀な方々に囲まれて私も鍛えられたと思います。私にとっても、監査の現場で先輩たちとディスカッションできる機会は喜びでもありました。
・TP獅子座♌/土星(9ハウス)が1回目のP新月&父親のN獅子座♌/土星と合
将来会計士になろうと決めたのはセカンダリープログレッションのP新月から4年後のことですが、それが形になったということ、今まで親のすねをかじっていたのが自分で生活していかなければいけなくなった責任の重さが土星に現れているようです。
・TP牡牛座♉/月&金星&火星(6ハウス)0度
監査法人に就職したことで、安定した生活を手に入れた一方で、残業も多かったので、それが月火星合なのかなと思います。
②2016/10/1:独立
気になる点を挙げると以下の通りです。
・TP乙女座♍/太陽(10ハウス)×TP乙女座♍/土星(10ハウス)0度
一生サラリーマンのつもりだったのが、転職の失敗により思いがけず独立し自分の名前を看板に掲げることになった責任の重さを感じます。また、太陽が乙女座0度にあり、不動宮の頑固さを解放して柔軟に対応していく時期だったのかもしれません。
・TP牡牛座♉/月(6ハウス)が①会計士試験合格のタイミングと同じ度数
TP月の度数が①会計士試験合格のタイミングと全く同じでびっくりしました。特にコンジャンクションする天体もないのですが、この付近にはまだ私が気付いていないスイッチがあるのかもしれません。
・TP天秤座♎/金星&火星&冥王星(11ハウス)が合
チャートルーラーの冥王星に金星と火星が重なっています。
①会計士試験合格のタイミングでは、金星&火星が月と合だったのですが、金星&火星合も何か物事を起こすきっかけになるのかもしれません。
・TP蠍座♏/天王星(1ハウス)×N蠍座♏/ASC(1ハウス)0度
TP天王星がちょうどASCに重なっていました。
上述のように、独立は数ヶ月前には全く頭になかったことなので、思いがけない展開になったという所では天王星らしいスタートだと思います。
・TP蟹座♋/木星&ヴァーテックス&リリス(9ハウス)×N蟹座♋/水星&土星(9ハウス)0度
木星という社会天体や、周囲から求められる役割を表すヴァーテックス、隠れた願望を表すリリスが私が仕事で一番使っている蟹座♋/水星&土星に重なっており、独立することになったのも宿命的にそういう役割が自分にあったからなんだろうと思えます。
③2024/9/5:宮古島へ移住
気になる点を挙げると以下の通りです。
・TP牡羊座♈/太陽&月(5ハウス)×N天秤座♎/冥王星(11ハウス)180度
ちょうどTP新月を迎えた直後で、TP新月はチャートルーラーの天秤座冥王星とオポジションにあり、冥王星という人生の裏目的に真正面から向かっていくような勢いを感じます。宮古島に着いたタイミングはトランジットの月がちょうど天秤座冥王星にコンジャンクション(0度)にもなっていましたから、移住する日はこの日以外なかったんだろうなと思えてなりません。
・TP牡羊座♈/水星(5ハウス)がエリーズポイント(牡羊座0度)
エリーズポイント、しかも牡羊座0度の春分点ですから、物事をスタートさせていくエネルギーが満タンです。水星が逆行しているのは気になりますが、それでも外に飛び出していくエネルギーがみなぎっていたことが良く分かります。
・TP魚座♓/火星(5ハウス)×N魚座♓/リリス(5ハウス)0度
TP火星がNリリスと重なっており、自分の隠れた願望にスイッチが入ったと言えます。2020年の夏至で、自分のリリスが魚座にあると知ったときに、昔から何度も浮かんでくる「南の島で海を見ている姿」は魚座リリスによるものだったんだと納得したのですが、宮古島への移住はその魚座リリスの願望を叶えるためでもありました。
・TP射手座♐/海王星(2ハウス)×TP射手座♐/ヴァーテックス(2ハウス)0度
海王星は集合無意識、ヴァーテックスは周囲から求められる宿命的な役割を表していますが、2ハウスでの合ということもあり、自分の才能を使って、周囲から求められている役割を果たしていくことが移住が叶った理由なのかもしれません。
・TP乙女座♍/土星(10ハウス)×N乙女座♍/金星(10ハウス)0度
移住の実現という喜びの一方で、そのために色々と出費も重なったり、相当断捨離をしたり、離島暮らしならではの不便さを受け入れたり…と制約もあったのかなと思います。
・TP乙女座♍/ドラゴンヘッド(10ハウス)×P乙女座♍/太陽(10ハウス)0度
TPのドラゴンヘッドがセカンダリープログレッションのP太陽と重なっており、人とのご縁に関わるポイントと自分のいまの意識が向かっている方向が合致しているので、海王星×ヴァーテックスの合同様に、移住によって自分が担うべき役目があるのかなと感じます。
人生の3大イベントだけあって、象徴的な天体配置がいくつもあり、ターシャリープログレッションをもっと掘り下げていけば、色々と発見がありそうです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました♡
プログレッションを有効活用するヒントにして頂けたら幸いです(^^♪