天王星順行の星のガイド【2025年版】

皆さま、こんにちは。
宮古島の占星術師/齊藤寛子です。

2025/1/31 2:40に牡牛座天王星が順行に舵を切ります。

改革の星「天王星」が約5ヶ月間の逆行期間を終えることで、天王星が私たちの中で起こした価値観・コンフォートゾーン・喜びに関する変化が具現化していくでしょう。変革を拒絶せず、進歩を受け入れる姿勢が大事で、実験や技術の進歩にはオープンでいることを心がけましょう。また、良くも悪くも金融改革が加速化する流れに入ります。

1.天王星の順行

（1）天王星の基礎知識

天王星は約84年でホロスコープを1周するので、1つのサインに約7年間滞在する間、そのサインテーマに関して私たちに価値観の刷新を促し、既存の古い社会的な枠組みにメスを入れながら、より普遍的な仕組みを作っていきます。

改革の星「天王星」は

✓改革
✓自由
✓独立性
✓オリジナリティ
✓ブレイクスルー
✓発見

といったことを司っています。

天王星は太陽系で土星の外側に位置する天体で、私たち人間が肉眼で確認することも出来ませんが、予想もしていなかった突発的な変化をもたらし、私たちの偏った習慣や考え方を修正して、未来的で革新的なものに変えていきます。

天王星もまた年に1回、約5ヶ月間に渡って逆行するタイミングがあり、私たちは逆行期間中、規範や伝統、そして何が私たちを精神的かつ創造的に阻害しているのか、疑問を持ち続けたかもしれません。
天王星が順行に戻るいま、新しいアイディアを実行したり、私たちのオリジナルな才能を表現したり、より大規模に変化を受け入れることができるようになるでしょう。どんな大変革も、より高い目的があることを信じ、思いがけない方法で解決法が提示されることにオープンであり続けることが肝心です。人生を無為に過ごしてきてしまったのなら、天王星があなたを揺り起こし、あなたは今よりもうんとより良くなるに値することを思い出させてくれるはずです。

（2）牡牛座から双子座へ

2018年から約7年間、牡牛座に滞在していた天王星は2025/7/7に一旦牡牛座を後にし、知的好奇心旺盛な双子座に入り、逆行で牡牛座に戻る2025/11/8までの約4ヶ月間、天王星双子座第1期を過ごします（天王星順行後、2026/4/26に本格的に双子座入り）。

双子座には、

✓人や物事の多面性を理解する
✓人の話を聞き、新しい考えや経験を受け入れる
✓書物や思想から物事の真理を探究するよりも、日常生活の出来事や人との交流を通して学ぶ
✓難解にではなく、人にわかりやすく伝える

といったテーマがありますが、天王星が双子座に滞在する期間には、以下のようなことが期待されます。

✓モノや場所にとらわれない、自由な生き方をする
✓既成概念に反発し、新しい概念や新しいブームを生み出す
✓知識・情報・技術のデジタル化がさらに促進し、誰もが気軽に必要な情報にアクセスできるようになる
✓ライフスタイルや職場環境など多様化の風潮が強まる
✓子供心を取り戻し、好奇心旺盛に様々な人と交流したり、新しいことにどんどんチャレンジする

ちなみに、2112年9月3日生まれのドラえもんが1つ先の双子座天王星世代になるので、年末年始はドラえもんの映画をAmazon Primeでいくつか視聴していたのですが、ドラえもんの世界のように、色んな制限を取っ払って、新しい可能性を追求していきたいですね。

（3）天王星と外惑星とのアスペクト

2025/1/31に天王星が順行した後、次に逆行開始する2025/9/6までの約7ヶ月間で、牡牛座23度台から双子座1度台まで進みます。

その間に天王星が外惑星とメジャーアスペクトを取るのが下表のとおり、土星＆海王星とのセクスタイル（60度）のみです。

①天王星×土星サイクル
土天合は45年周期で形成され、不況・戦争・異常気象や飢饉に関わりますが、変化を望んでいない領域で突発的な変化が引き起こされるときです。長年の内に蓄積された緊張が刺激され、制限から解放されたいという願望と不安や変化を恐れとの間で耐えがたい緊張が表面化します。
前回は1988年に射手座27度～29度台で計3回、土天合が起こっていますが、ペレストロイカやアルカイダの発足等がありました。

出生図で柔軟宮（双子座・乙女座・射手座・魚座）の終盤度数に個人天体やアングルを持つ方は、その時代の影響を受けている可能性が高いので、どんなことがあったか振り返ってみると良いと思います。

私は個人天体ではないものの、アンチバーテックス（周囲から求められる役割）が射手座26度台にあるのですが、誰に言われた訳でもなく、私が急に勉強に力を入れ始めたのが小6の3学期で、ちょうどこのタイミングと重なっています（1回目のプログレス新月の直前でもありました）。

そして、今回は4月に牡牛座天王星が魚座土星と、8月に双子座天王星が牡羊座土星とセクスタイルのアスペクトを取るので、土天合の時からの変化を受け入れて、前向きにシステムを構築していく時期です。柔軟にルールを変更し、新しいアイディアを取り入れたり、入念に考え抜いて、厳密に計画して行動に移すことで、多くの堅実な成果が得られる星回りです。

いま、魚座土星が双子座木星のスクエア（90度）にあり、試行錯誤の時期が続いていますが、土星以遠の天王星の大局的・普遍的な視点が入ることで、より長く継続できる仕組みを築いていくことになるのだと思います。
こちらは、土サイン（牡牛座・乙女座・山羊座）か水サイン（蟹座・蠍座・魚座）サインの24度付近、又は風サイン（双子座・天秤座・水瓶座）か火サイン（牡羊座・獅子座・射手座）の1度付近に個人天体やアングルを持っている方への影響が強くなります。

②天王星×海王星サイクル
天海合は171年周期で形成され、精神世界ブームやメディア関連の改革、道徳観念の混乱、VR（バーチャルリアリティ）、ネット・ゲーム・SNS依存等に関係します。
前回は1993年に山羊座18度～19度台で計3回、天海合が起こっていますが、その頃、東西ドイツ統一、湾岸戦争、ソ連崩壊等が起こっています。

出生図で活動宮（牡羊座・蟹座・天秤座・山羊座）の18度付近に個人天体やアングルを持つ方は、その時代の影響を受けている可能性が高いので、どんなことがあったか振り返ってみて下さい。

今回は8月に双子座天王星が牡羊座海王星とセクスタイルのアスペクトを取るので、非日常や意識の目覚めに興味関心が生まれ、革新的なメソッドがブームになるときです。特に、風サイン（双子座・天秤座・水瓶座）か火サイン（牡羊座・獅子座・射手座）の1度付近に個人天体やアングルを持っている方が中心となって、心理療法を取り入れたり、社会改革運動に携わったり、革命的な目的を持ったグループ作り等に力を入れていくことが予想されます。

（4）ミッドポイント

（3）で天王星が土星や海王星とアスペクトを取るポイントに個人天体やアングルを持っていない方でも、T天王星が出生天体のミッドポイント（MP）に接触することで、突発的な変化がもたらされる可能性があります。

上図はARIの有料サイトで出力した、牡牛座天王星が順行に戻ったタイミングの私のミッドポイント表（HN8＝45度相当）です。
（N：出生図、P：セカンダリープログレッション、D：ソーラーアーク、T：トランジット）

T天王星は牡牛座23度台～双子座1度台まで移動するので、HN8に換算すると、8度台～16度台（上図の赤枠で囲んだ部分）になります。上図の赤枠で囲った部分にN/P/D天体やMPがあれば、そこにT天王星が接触するので、そこで突然の変化が起こる可能性があります。

全部拾っていくと大変なので、石川源晃先生の40選の軸だけ見ていくと、私の場合は、以下の8つの軸に突然の変化が訪れる可能性があります。

・金星/火星（愛欲軸）：一目で相手に惚れる
・火星/海王星（死病軸）：抵抗力の著しい低下
・金星/MC（得恋軸）：自由恋愛の実現
・水星/冥王星（有名軸）：名誉や栄誉により有名になる
・土星/冥王星（執着軸）：自身の能力の過信による執着
・木星/冥王星（成功軸）：事業やギャンブルの成功
・月/金星（愛情軸）：恋愛と甘え体質
・月/海王星（芸術軸）：芸術的な才能

カラーバス効果（特定の事象を意識すると、その関連情報が自然と目に留まりやすくなる心理現象）を考えると、1回でもインプットしておくと、星のエネルギーも受け取りやすくなると思いますので、個人天体やアングルがない方もぜひMPをチェックしてみてください。

2.ASCサイン別テーマ

T天王星が出生図のあるハウスを通過する約7年の間、そのハウステーマに関して、新しいものを持ち込み、偏った習慣や考え方を修正し、未来的で改革的なものに書き換えていきます。

以下、ASCサイン別にテーマをまとめていますので、ご自身のASCサインの項目をご参照ください。

（1）ASC牡牛座の方

約7年間に渡る、自己改革もそろそろ終わりに近づいています。約7年前のあなたとは全く別人になっていることをあなた以上に周囲の人が感じていることでしょう。また、人の期待に応えるのではなく、あなたのハートに従って行動できていることに気付けているのではないでしょうか？4月上旬には、生まれ変わったあなただからこそ巡り合えた有志と新しい時代に合った仕組み作りに取り組んでいるかもしれません。
7月には天王星が双子座入りし、あなたの2ハウス（所有の部屋）の改革がスタートします。あなたの持って生まれた才能や資質を思い切り発揮し、お金を稼いでいくことになります。8月には潜在的な意識につながることで、あなたの価値観が大きく変わることがありそうです。
11月には天王星が再び牡牛座に戻り、自己改革の締めくくりを迎えます。キャリアや社会的な肩書きの変化によって、強制的に生まれ変わりを経験するかもしれません。