わたしもはじめます!『未来につなげる畑と野菜の育て方』
農業のこと何にも知らないど素人が
生まれて初めて畑で植物を育てたのは
今から10年前。
当時勤めていたインナーウェアの会社を退職した直後、わたのタネをまきました。
そのときのわたしは、
わたしらしくありのままに生きる為のヒントが自然の中にあるかもしれない。と感じていました。
2年目は、「千葉県神崎町」で畑を借り、電車で通いながら、わたを育てました。
そこで縁あってたけしくんと出会い、結婚を機に翌年、南房総へ。
2013年から夫婦で始めた田んぼの教室や、実際にたけしくんのやっている田んぼを通して、わたしの知りたかった答え合わせが、自然の中で植物を育てることにあるような気がしました。
そのことに深く没頭できる時間を持てたことで、やっと最近、わたしの中のいろんな要素が統合され、定着しつつある、と感じています。
10年前に、わたしの中に自分で蒔いた種が、時を経て芽を出して大きくなった、とも言えるかもしれない。
その間、たけしくんの借りていた畑でわたを育てたけれど、家から距離があり、当時車を持ってなかったわたしは思うように通えなかったりして、2018年に畑は諦めて、お庭で育てることにしました。
植物が、芽を出して、実を結び、土に還る…このサイクルを通してめぐる季節を感じ、わたしのリズムも少しづつ安定してきた頃、
自分の暮らしの一部として、目が届くところに菜園を作りたい、という思いが、より強くなりました。
今はまだ、そういう状況ではないけれど、いつかそのときが来たら、自分の理想の場所を作ろうと決めて、
その年の冬にアパートに引っ越したのをきっかけに、毎年続けていた、わたの栽培をお休みすることにしました。
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それから3年が過ぎ、アパート暮らしにも慣れてきて
相変わらず庭無し、畑無しのわたしは、昨年プランターにハーブの苗を植えてみました。
以前、お庭にハーブを植えていて、ほったらかしでもよく育っていたけれど
小さなプランターに植えた1本の苗も、気付いたらその小さな空間で、今年も勝手に育っていました。
今までのわたしを思い返してみると「植物」しか見てなかったし、収穫されたものを見ていました。点と点がバラバラで、つながっていなかったけれど
植物や、生き物たちが生き生きと活動する場所を、わたしなりに作ってみたい、とやっと思えるようになりました。
わたしの楽園を、ゆっくり、時間をかけてつくっていくのを想像したら
とても楽しそうで、わくわくしました。