
ふと、いきおいで、一泊二日の京都旅
ふと、「京都へ行こう」と思ったのは、出発日から1ヶ月前のことだった。
今年のゴールデンウィークは何をしようかと考えていて、旅行すると言ってもどこも混むし、ホテル代や交通費は高くなるし、と、ゴールデンなウィークの、ゴールデンな人とお金の動きを想像するともう、旅行願望は次第に薄れていった。
でも、旅行、行きたいな。
でも、せっかくなら2泊したいな。
でも、そんなこと言っていたらいつ行ける?
と、お得意の「でもでもでも」。
けれど、案外気分屋なところもあるので、あるとき
そんなに旅行に行きたいのなら、もう普通の2連休で行くしかないな。
と自分の中で急に踏ん切りがついた。
それからは早かった。
旅先は、行きたいお店リストが溜まりに溜まっていた京都に決定。
勢いでホテルと新幹線を予約した。
ところが、楽しみにしていた京都旅行の5日前から風邪発熱。そして雪予報。
これは、行くな、ということか?と思いながらも、3日ほど解熱剤を飲んでなんとか仕事を乗り越えた。
翌日、7.5割回復で大寒波京都へ。
到着後の京都駅は、私を快く歓迎してくれていると思えるほど晴天だった。
今回の旅のテーマは、
「念願の京グルメたちに会いに行こうツアー!(神社仏閣付き)」
あくまでも、オプションとしての神社仏閣。
時間があったらふらっと寄ろうかしら、の感覚。
宮司さん、和尚さん、ごめんなさい。
まず、バスに乗って向かった先は北野天満宮の近くにある「粟餅所 澤屋」

戸を開けると、「おいでやす~」の声。
「わっ、私、京都に来たんだな」と実感する。
「よくお越しになりました、どうぞ」と言われて出されたお皿の上には、粟餅が3つ。

ぷちっと感をわずかに残しつつ、お餅らしくしっかり搗かれた弾力のある粟餅。そのまわりには、ジャリッとしたお砂糖入りのきなこと、とても上品で老舗味な薄紫色のこし餡。美味しいな〜〜
このサイズ感、朝おやつや軽食にもってこい!なサイズ感で、グルメ旅にはありがたかった。
お客さんが来店されるたびにかけられる、生おいでやすを聞きながら粟餅で一息。

京都旅、よきスタートダッシュ◎
お散歩気分でゆっくりと、次に向かうは
「坂田焼菓子店」
職場の方々へお土産と自分土産を調達。

自分用に買った大好物キャロットケーキはおうちにて。(これがまた美味しくてですね)

坂田焼菓子店のことはまた、お土産編で😌
さあ神社仏閣でも行くとするか〜
オプションとはいえど、小学生の頃からなんとなく行ってみたいと思っていた龍安寺へ。
色々書きたいけれど、メインは食べものなので今回のところは割愛。
でも、見て、こんな優しい世界があったんだよ。

優しいね。
なお、ミニ石庭のおかげで本物の石庭の答え合わせができるという代物だった。
龍安寺の澄んだ空気を思う存分吸い込んだら、あの可愛いアイドルドーナツが待つお店へ。
「Kew」

ずっとずっと恋焦がれていたKewさんのドーナツを、やっと。
ハーフドーナツとチーズケーキのセットかドーナツセットかを予約時に選べるのだけれど、私はドーナツセットを選択。
なぜ私がせっかく京都まで来て、両方楽しめるセットを選ばず、ドーナツセットにしたのか。
それは、ハーフではなくドーナツ1つまるまる、ど〜んっといただきたい!まるまる一個の重みや感触を、肌で、感覚で、味わいたい!愛でたい!と思ったから。
そして、Kewさんのドーナツと出会えた時、そんな気持ちに正直になって大正解だった、と思った。

運ばれてきた瞬間、トップのカスタードのツノとクリームが詰められてぽてっとぷっくりなフォルムがたまらなくかわいくてキュン、、。
ドーナツを頬張る前にトップのカスタードクリームに吸いつく。
うわ〜〜〜ぽってりカスタードクリーム、美味しいなあ〜〜〜好きすぎる〜〜!
中のカスタードもぽってりとろ〜り
わーーん!なーんでこんなに美味しいの〜〜!

レモンが香る爽やかな生地はふんわりだけどもっちりもしていて、けれど、もちもちというわけでもなく、生ドーナツのような食感でもなくて、、
とにかく美味しいんだ〜〜
さらに、かぶりつくスタイルなのも推しポイント。
(「紙で包み、手で持って、ぜひかぶりつくようにして召し上がってください」と言われた。「うわーい!やったー!」な気持ち。ドーナツはそうでなくっちゃね!☆)
そしてひとくちブラウニーも追加。

ひとくちってワード、惹かれる。
おそらくその深層心理は、「ひと口だけ食べたい」を叶えようとする欲深さ。
ひとくちブラウニーは、もう、こっくり濃厚な生チョコというか生チョコキャラメルというか、うっとり。
ひとくちと言わず、ななくちくらいでちまちまといただいた。
Kewさんのドーナツとご対面するまではとても長かったのに、お別れはあっという間で。店を出た途端、もうすでに恋しくて、あのひとときはもう過去のものになっていて、次会えるのはいつなんだろうって寂しくもあった。
なんだかアイドルの握手会後みたいな気持ちだった(行ったことないけど)
京都に行かないと会えない予約系アイドルなんだよね、この子は。
(BRUTUSの『本当においしいドーナツ』を読みなおして余韻ひたひた、ますます恋しいです。)
バス停までゆっくり歩く。
バスを待つ。バスに乗る。
次の目的地周辺の街をぶらりぶらり。
とやっていたら、そろそろいいお時間に。
次は......
「御菓子丸 喫茶」

憧れでしかなかった御菓子丸さん。
月に数回しか開催されない喫茶日が、なんといおうか京都旅と重なった。
奇跡といおうか運命といおうか。
わたくしめが参加していいものなのだろうかと恐れ多くもありつつ、勢いで予約した。
御菓子丸さんの喫茶についてはまた改めて投稿したいと思うけれど、
喫茶に参加したあとは、あまりにも生命の尊さや自然の摂理とその豊かさ、スケールの大きさが強く自分の身に押し寄せてきて、その余韻たちが自分の身体を支配しすぎて、このあと何を口にすれば良いのか分からなくなった。
いくら考えても正解は見当たらなくて、コンビニにもどこにも寄らずホテルに直行した。
夜は部屋に篭った。
ちなみにお腹は空いていた。
しばらくして、何を食べたいのか分からぬまま(また外に出るのが若干億劫になりつつあった)、ホテル備え付けのお茶で凌ごうと思ったが、さすがにお腹が空きすぎた。
唯一手にしていた食料は坂田焼菓子店のクッキー。
1枚食べようと思ったら美味しすぎて2枚食べた。

.
読んでお分かりの通り、1日目は甘いもの巡り。
最初から最後までずーっと甘いもの。
行き先を考えるときから、血糖値スパイクが心配でもあったけれど、日頃の甘いもの鍛錬のおかげでしょう、そこは心配ご無用だった。
まあ、和菓子って脂質0みたいなものだし。
糖質は体に必要で、摂取過多とは言っても旅はひたすら歩くので普段以上に糖質が必要だし。
なんならお菓子と共するお茶たちでそのようなもの一掃されている感ある。
.


.
.
(2日目へとつづく)