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「1出荷あたりのコスト」を即答できますか?

「1出荷あたりのコスト」を即答できますか?

長く経営をしている社長でも、即答できない人が多い質問です。
実店舗や卸をメインにしているのであれば、1出荷あたりの経費を把握しておく必要はさほどありません。

ですが、オンランショップを本気で軌道に乗せていきたいのなら、1出荷あたりの経費を把握して、今後EC経営の判断材料の一つにしていくことをおすすめします。

「1出荷あたりのコスト」は、どうやって計算するの?

今回は「自社から発送」の場合と「物流倉庫から発送」の場合、2パターンで見ていきましょう。

自社から発送

  1. 運送料(宅配運賃)+梱包資材

  2. 運送料(宅配運賃)+梱包資材+決済手数料

1.は、宅急便や佐川急便の運送料と、段ボールや緩衝材、ガムテープなど商品を包む際にかかる資材の費用を、1出荷あたりのコストとして見ます。

2.上記にプラスして、決済手数料も入れる場合があります。
決済手数料は、楽天やBASEへ支払う手数料です。
決済手数料は、出荷コストではなく運営コストに入れる場合もありますが、どちらに入れるかはお店によってそれぞれです。

これらの経費を全て足して、出荷件数で割ると出すことができます。

物流倉庫から発送

運送料(宅配運賃)+梱包資材+物流費(ピッキング料+入庫料+保管料)

物流費は、物流倉庫へ支払う費用です。
これ以外にシステム料などがかかる場合もあります。

これらの経費を全て足して、出荷件数で割ると算出することができます。

1出荷あたり最適なコスト

1出荷あたりの最適なコストは・・・お店によって変わります!

曖昧な書き方になってしまってすみません。
ですがその理由をこれから説明していくのと、最後にちゃんとあなたのお店で使える判断ポイントも書いてあります!

まず運送料は、扱っている商品の大きさによって変わります。

アクセリーのような小さなものと、大型家具では、大型家具の送料は何倍にもなります。
商材が小さくコンパクトだと保管料や保管スペースも抑えられます。

運送料が高くなるもうひとつの要因は、クール便です。
常温配送できない食品やお花などは、送料が高くなってしまいます。

1出荷あたりの出荷コストの考え方と出し方がわかったところで、これらのコストをどう判断したらいいのかを2つお伝えします。

判断1:出荷あたりのコストの変化を観察する

毎月の1出荷あたりのコストを出すのが1番いいのですが、難しい場合は3ヶ月に1度は出して確認をしましょう。

運送料はいまだ値上げ傾向ですし、それは今後も変わらないでしょう。
資材にこだわるあまり出荷コストを圧迫し、利益がなくなってしまうのは本末転倒。
「出荷コストが上がってきてるな」と分かった時点で、もうワンサイズ小さな段ボールでもいいのではないか?エコな簡易包装を取り入れるか?の検討をしていくべきです。

判断2:出荷コストは、全体経費の何割?

1件1件の出荷コストも大切ですが、出荷コストのトータルが全体経費の何割を占めているのかも、見るようにしましょう。

売上が変わってないのに、1件あたりの出荷コストが上がって全体経費の割合が下がった場合は、最近出荷件数が減ってきていないか、大型商品が動き始めていないか?の確認をしてみてください。

売上が変わってないのに、1件のあたりの出荷コストが下がって全体経費の割合が上がった場合、出荷件数が増えてきているはずです。または、小さな商品の動きが良い、近隣県への出荷が多い状況も想定されます。

EC経営にとって、運送料は要の数字です。
コストが上がっているのか下がっているのかは、オーナーさん自身が必ず把握して下さい。


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オオスミ浩子|小さな会社のオンラインショップ専門家
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