古いものばかりで作った、新しい服
15年前に旅立った祖母が残した生地を使って、
母が手作りで子供服を作ってくれます。
この冬は、肌触りが心地いいウールの生地を選んで作ってもらいました。
昭和顔の息子にぴったりの仕上がりにうっとり。笑
週2で保育園にも着ていってます。
そして、胸に着いている緑のボタン。
これは、父方の祖母が要らなくなった服から取って集めていたもの。
じゃらじゃらとボタンがいっぱい入ってるお菓子の缶。
もののない時代の人らしく、ひとつも無駄なものはなく、すべてを大事にしていたんだと感じられる。
祖母の生地を母が受け継ぎ、子供服を作る。
ボタンは父方の祖母の物を使って、、、
子供たちが着る
古いものばかりで作った、新しい服。
ボタンがちぎれそうなほど、
元気に走り回る子供たちを見ていると、
2人の祖母と母の気配をそこはかとなく感じる。
この感覚は心強くさえある。
’’服が記憶を生む’’のだ。
皆川明さんの展示「つづく」のことを思い出す。服の持ち主がその服との思い出を綴った展示があって。それを見ていると、心に残る記憶は、思い出の本編映像よりも、服の裾だったり、着心地だったり、セーターのほつれだったり、肌に触れる衣服の感触が、大切な思い出と共に記憶されていたりすることが多くあるようにも思う。
作る人、着る人、着せる人、見る人、それぞれの思いが刻まれる。
思い出は洋服と共に。(友人のことばを借りて)
続いていく日々。
子供たちは健やかに育っています。