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定年前と定年後の働き方。定年は人生の通過点と捉える

皆さんは、定年前と定年後での働き方は変わると思っていますか。
もしくは、定年後は働かない、と決めていますか。

「定年前と定年後の働き方 サードエイジを生きる思考」(石山恒貴さん著、光文社新書)を読みました。定年だけを意識しなくてもよいのかな、と思えた1冊でした。

■役職定年や定年は通過点に過ぎない

40歳や50歳をピークにして下降、衰退していくという人間観は古いものである。そうであれば、50歳くらいから第2の成長に向けて、いろいろと準備を始めることが良い。その場合、60歳あるいは65歳で定年退職することはサードエイジの中の通過点に過ぎない。

企業で働く50代は、多かれ少なかれ役職定年、定年を意識するようになります。
定年は会社の卒業を意味し、役職定年は役職の卒業と、無意識に捉えてしまうものです。だから、定年、もしくは、役職定年は「区切り」を意味する考えていました。

しかし、90歳まで働く、と決めると、確かに、役職定年や定年は区切りではあるものの、通過点に過ぎない、とも思えるようになってきました。

サードエイジを充実して過ごすためには、「やりたいこと=意義ある目的=情熱・動機・強み」を大事にする姿勢に転換できることが望ましい。ところが、今までは「やるべきこと」こそ仕事の美徳であると信じてきたのだから、その意識転換は簡単ではないだろう。

だから、私たちはワークショップを提供することにしたのです。

シニアは誰しも豊富な経験と、それに基づくスキルを有している。しかし、自ら積極的に棚卸をしてみなければ、そのスキルが埋もれたままになってしまう。これはシニア個人にとっても、社会にとっても、もったいないことだ。

やりたいこと、できることを見つけることが大事なのです。

■限定的な人々との交流を重視する


今年になって、特に意識しているのは、1人1人との深いコミュニケーションです。

同本でも、限定的な交流によりストレスが少なると書かれていました。

シニアは、若手とは異なり、より限定的な人々との交流を重視する。具体的には、自分にとって親密で、意義があると考える人々とだけ交流する傾向が強くなるのだ。おそらくその場合、シニアは若者と比べて、人々との交流でストレスを感じることは少なくなる。

自分にとって意義のある目的と親密な交流を重視することで、やりがいや生き甲斐、幸福感を感じられるように思うのです。

■シニアは「個人事業主マインド」で働く

ミドル・シニアのキャリア相談の専門家である木村勝は、シニアの働き方にとっては「個人事業主マインド」が重要だという。個人事業主マインドとは、雇用されていうか否かに拘わらず、個人事業主のような気持ちで働いていくことだ。そのためには収入は細く長く考える、働き方は組み合わせる、蓄積したスキル(専門性)を重視することが大事だという。個人事業主マインドは、本書の働き方思考と類似点の多い考え方だろう。

この個人事業主マインドの考え方は、今の私の考えと同じです。キャリアを定年までではなく、一生(90歳)までと捉え、少しの対価をずーっともらっていたい。対価がある、ということは、きっと誰かに役に立っているのです。
そんな働き方を90歳までしていきたいのです。


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