老化を治す|循環器の「病気は全部治る」老化細胞の研究のお話
今、世界的に注目されている「老化細胞」。 老化細胞とはいったい何? 体にどんな影響を与えるの?
テロメアのお話し
加齢はテロメアの長さに比例している
老化そのものを治すと、いろいろな病気がおそらく治るという研究をされている日本の老化細胞研究の第一人者、順天堂大学の南野先生のお話です。
老化はどのように起こるかという仮説は色々あるものの、テロメア=細胞が老化する仕組みに重要な染色体の一部の構造があり、それに興味をもたれ研修を30年ほどされてきました。
老化とは何か
加齢と共に寿命とテロメアの長さは比例しています。そのテロメアが短くなると老化し病気になり寿命は短くなります。日本人の疾患で多い、癌。
がんは無限に増殖してしまうもので、その増殖を止める為にテロメアや細胞が老化して分裂できなくなるような仕組みが体に備わっているのです。
がんと闘いながら我々は老化しているといっても過言ではありません。
がんの増殖を止めるためにテロメアや細胞が老化して分裂できないような仕組みが体に備わっているのですね。
「老化細胞」についてのお話し
「老化細胞」は体のどこにでも溜まる 。老化細胞を除去したり抑制したりの研究が伸びている
老化細胞ができる原因には様々な要素があります。人は生きていく中で、細胞分裂繰り返すのですが、何度も細胞を分裂させるとある時分裂が止まります。50回くらいでしょうか。テロメアが短くなって分裂が止まるのですが、この止まったまま溜まった状態の細胞を「細胞老化」と呼びます。研究が進む中で、人それぞれ、血管に老化細胞が溜まったり心臓や内臓脂肪に溜まったりとすることがわかり、それが貯まることで、心不全を起こしたり動脈硬化を起こしたりすることがわかってきたのです。これまで多くの研究者が証明してこられました。
「老化細胞」の存在がこの20年でようやく確立されたのです。
これを除去したり抑制すれば病気が治るかもしれないと研究が急速に伸びています。
老化細胞は白血球に食べられていなくなっている
食べる力が弱まると・・・慢性炎症=臓器の老化につながる
老化することは仕方ないのか。
体に貯まる老化細胞は悪い刺激で遺伝子に傷が入り、老化すると言われています。ほっておくとがんになるので、抑制するために細胞を老化させるのですが、老化細胞は本来は、少しづつ白血球に食べられていなくなっています。ただ何かの原因で白血球が食べなくなる・・・そうなると溜まっていくことになります。老化細胞は元々、炎症分子「サイトカイン」を出して白血球を呼び込んで食べてもらうように作られています。食べられないと、どんどんサイトカインだけ出すことになり、慢性炎症が起こり、臓器の老化につながることがわかっています。
その仮説がここ20年で証明されてきたのです。
もっと詳しいお話を続きで・・・
それではまた!