何を残すべきか
断捨離のブームが来て久しい。コロナ禍でさらに家の中の片付けが進んでゴミが増えている、という記事を見たのはもう数ヶ月前のこと。
捨てるのか残すのか、はたまた売るのか、それが問題だ。できるだけ身軽にしたい。それはまるで、ライ○ップのダイエットに憧れるようにどんどん捨てる。捨てると不思議にスッキリし、達成感を得る。もともと不要な物を見てウンザリ→捨てないと!から始めたステステ気分は、ふと気がつくと、必要ゾーンまで目を配って捨てられる物を探すギロギロ段階に突入している。“捨てる” 快感に魅入られる。ステたったーって。(笑)
残すべきもの に焦点を当てれば?! 私の大好きな樹木希林さんは加減の天才だった。生涯自分の好きなものだけに囲まれて生活することを大切にしたと。きっと”残すべきもの”を迷いながらもしっかり決めて進んだのだろう。もう何年も前に大阪を魅了したフェスティバルゲートの正面高くジェットコースターの上から入場者を迎えた女神は、遊園地の衰退の果てに更地になった場所に一人放置されていた。知らずに訪れた私を呼び、写真を撮らせた。彼女のようなbig statueが苦手な私でも、その姿に写真を撮らざるを得ない、、そんな不思議な感覚のなかで女神を記録した。今見ても、あの時の後ろから呼ばれた感じが蘇る。彼女が次の旅立ちをワクワクと待っているのかも知れないと思いつつも、泣けたのを思い出す。
大がかりな断捨離に取り組もうとしている私だが、ゲームのリセットのように物を捨てることが今後ないように、次のステージでは心して暮らします!と覚悟を決める。だって、”捨てる” ということに慣れすぎてもの以外も、、より、”残すべきもの” という視点に慣れて暮らす方がきっと豊かな生活が送れると思うから。