靴の臭いを完璧に消す方法3つ|捨てる寸前の臭い靴も救えます。
「職場のロッカーを開けたら自分の靴の臭いがする」「どうしても臭いが取れない靴があり捨てようか迷っている」そんなあなたの靴、救えます!
雨の日に履いた靴、素足で履いてしまった靴、洗えば洗うほど余計に臭くなっているような気がする靴……絶望しそうになりますが、靴の臭いの原因をしっかり押さえれば、しつこい靴の臭いを消すことは可能です。
この記事では、まず靴の臭いの原因をレクチャー。続いて、靴の臭いを消す3つの方法を紹介します。記事の後半では、靴が臭くならないよう普段からできる予防法も伝授しますのでご期待ください。
この記事を読み終えれば、靴の臭いの悩みとは決別。捨てようとしていた靴を少し置いておいて、まずお読みください!
靴が臭い原因
靴が臭い原因は、靴の中で繁殖した雑菌。雑菌が繁殖すると臭いが発生するのは、排水口の臭いや生乾きの洗濯物の臭いの場合と同じです。
靴の中は、
と、雑菌にとってこれ以上ないほど理想的な環境。
足裏の汗や脂は、それ自体が臭うわけではなく、雑菌を繁殖させる原因となっているわけです。
一旦臭くなってしまった靴が、いくら臭い消しをしてもすぐまた臭くなってしまうのは、雑菌が住み着いてしまっているから。雑菌を除去して臭いのもとを断つことが大切です。
本当の消臭=除菌という角度からアプローチすれば、どうしても消えなかった靴の臭いを消す突破口が見えてきます!まずは、とりあえず今を乗り切りたい場合に役立つ、身近なものでできる応急処置から学んでいきましょう。
靴の臭いを取る方法①身近なものを利用して応急処置する
重曹、ミョウバン、10円玉、コーヒーの出し殻、使い捨てカイロ、消毒用アルコール、割り箸、冷凍庫など「こんなものが?」という身近なものを利用して応急処置する方法をご紹介します。
重曹
重曹には吸湿作用と消臭作用があります。湿度を下げることで雑菌の繁殖を抑制。また重曹はアルカリ性なので、靴の酸性の臭いを中和して消してくれます。
重曹を利用した乾燥剤とスプレーをご紹介します。
【重曹で作る靴用乾燥剤】
不織布のお茶パックか、使わない靴下やストッキングに100gくらいの重曹を入れます。靴の中に入れてシューキーパーにするもよし、靴箱の中に数個置いておくもよし。2〜3ヶ月を目安に取り換えましょう。
【重曹で作る靴用スプレー】
水200ml+重曹小さじ2杯をスプレーボトルに入れてよく混ぜます。
除湿剤なら重曹30gに精油10〜15滴をよく混ぜます。スプレーの場合は、最後に3滴ほど垂らして完成です。
ミョウバン
ミョウバンには雑菌の繁殖を抑える作用があり、ワキガ対策などにも使われます。多くは調理に使われるため「焼ミョウバン」として食品売り場で購入可能。漬物用品の売り場を探してみましょう。
ミョウバンを利用した消臭スプレーと靴用消臭パウダーの作り方をご紹介します。
【ミョウバンで作る靴用スプレー】
スプレーボトルに水道水500ml+焼きミョウバン15gを入れて混ぜます。白く濁った液が透明になるまで2日ほど置きます。冷蔵庫で保管し、1ヶ月を目安に使い切りましょう。
【ミョウバンで作る靴用消臭パウダー】
焼ミョウバンとベビーパウダーを6:1くらいの比率でボトルに入れ、よく振りまぜます。0.5~1gを靴の中に振りかけ、全体にいきわたらせます。1週間から2週間を目安に使い切るようにしましょう。
10円玉
10円玉の材質である銅のイオンには抗菌作用があります。脱いだ靴に10円玉を一晩入れておくだけ。効果があるのは10円玉の周りだけなので、靴の中全体に敷き詰められる枚数(10~30枚など)が必要です。
クエン酸につけるなどしてピカピカにした10円玉のほうが、黒ずんだものよりも効果が期待できます。
コーヒーの出し殻
コーヒーをドリップした後に残る出し殻も捨てずに活用を。コーヒーかすは活性炭に似た性質を持ち、臭いを吸収してくれます。
コーヒーの残りかすはまずしっかりと乾燥させます。天日干しか電子レンジで、さらさらになるまで乾かしましょう。ペーパーフィルターや不織布のお茶パックなどに入れて、しっかりと口を閉じます。
靴の中に入れたり、靴箱の中に置いたりして消臭します。ほのかに良い香りも残っているので、コーヒー好きの方におすすめです!
使い捨てカイロ
カイロの中身に含まれる「バーミキュライト」が吸湿効果を発揮します。使い終わったカイロをそのまま靴の中に入れるだけ。市販の除湿パックほど長持ちはしませんが、捨てる前にもうひと仕事してもらいましょう。
カイロを使った裏技をもう一つ。雨でぬれてしまった靴に、新聞紙を詰めたりドライヤーの風を当てたりするよりも、キッチンペーパーで包んだカイロ(こちらは使用前のもの)を左右それぞれの靴に入れて温める方が早く乾きます。
濡れてしまった後、乾くのに時間がかかればかかるほど雑菌が繁殖します。極力スピーディーに乾かすことが臭い対策のキモです。
消毒用アルコール
手指を消毒する、あの消毒用エタノールで靴の雑菌を退治する方法もおすすめ。除菌・防カビが安価に効率的に行えます。無水エタノールではなく、70~80%の消毒用を使いましょう。
靴だけでなく、足の裏もアルコール消毒しておけば、ダブルで除菌できますよ。
アルコールによる除菌効果には持続性がないので、靴を履くたびこまめに消毒するのが正解です。
割り箸
靴の内側のつま先部分には、思いがけないほどのホコリや正体不明のクズがたまっています。これが雑菌の巣窟となり、臭いのもとになっていることも。スプレーなどを使う前に、割り箸でキレイに取り除いておきましょう。
冷凍庫
高温多湿が好きな雑菌、寒すぎると生きられません。靴を冷凍庫に入れることで、雑菌にとって過酷な状況を作るというちょっと思い切った方法です。
まず靴をしっかりと乾かし、チャック付き袋などに密封して一晩冷凍します。雑菌は一挙に死滅。手軽ではありますが、衛生的な問題や気分的な問題があるので、家族の同意が得られる方は試してみましょう。
靴の臭いを取る方法②消臭グッズを利用する
市販の靴用消臭グッズは、靴の臭い取りの強い味方。いろいろな種類のものが販売されていますが、中でもおすすめのアイテムをいくつかご紹介します。
スプレー
靴用の消臭スプレーは、即効・速乾のものが多く、靴を履く直前にも使えるので便利です。香りで臭いをごまかすものではなく、除菌して消臭するものを選びましょう。
具体的には、エタノール・イソプロピルメチルフェノール・銀イオンといった成分が含まれているものがおすすめ。持続性はないので、こまめな使用が必要です。
おすすめの靴用スプレー
シューズの気持ち 無香性 プレミアム|フマキラー
スプレーしてすぐは虫除けスプレーのような薬品臭が気になりますが、すぐ無臭になります。化粧品原料を使っているので、足の裏にも。あなたの靴、あきらめる前に一度試してみてはいかがでしょうか。
▶ シューズの気持ち 無香性 プレミアムをAmazonで購入する
粉タイプ靴用消臭剤
重症の靴を数々救ってきたのが、粉タイプの靴用消臭剤。靴の中にパウダーをふりかけ、いきわたらせてそのまま置く(または靴を履く)というアイテムです。1週間毎日振りかければ、数ヶ月効果が持続。本気で対策するなら外せません。
おすすめの粉タイプ靴用消臭剤
グランズレメディ 無色|グランズレメディ
捨てるしかないと思っていた靴、何をしても効果のなかった激臭に、最後の手段として試していただきたい最強アイテムが「グランレメディ」。ケミカルフリーのパウダーを1日1回、合計7日間散布するだけ。
1日10時間以上履く作業靴や安全靴にも効果てきめん。使い続けるうちに臭わなくなるというのではなく、使ったその日から全然違います!靴下に白い粉が付いてしまうという面倒はありますが、それを差し引いても価値があるため、リピーターが非常に多いです。
靴が傷んで捨てるのではなく、臭いで捨てることの多い方はぜひ使ってみてください!あきらめていた靴が驚きの復活を遂げますよ。
靴脱臭乾燥機
靴脱臭乾燥機は、靴に差し込むだけで、靴の乾燥と脱臭を同時に行ってくれる小家電。オゾンや紫外線などを放出して雑菌の繁殖を抑えるものもあります。
革靴など、洗えないものの臭いも効率的に消すことができるため重宝です。
おすすめの靴用脱臭乾燥機
くつ脱臭機 ナノイーX搭載 MS-DS100-H|パナソニック
繊維の奥までしみこんだ臭いを最新技術で分解消臭してくれるのが、パナソニックのくつ脱臭機。菌やカビを包み込んで無力化するナノイーXが、つま先までしっかりいきわたります。
モバイルバッテリーでも使え、音がたいへん静かなので、会社のロッカーにも。靴だけでなくロッカー内や玄関まで脱臭されて爽やかな空気になります。
少し思い切った買い物になりますが、靴の臭いと戦っている方には必ず価値ありです!
▶ くつ脱臭機 ナノイーX搭載 MS-DS100-HをAmazonで購入する
靴の臭いを取る方法③洗える靴は洗う
洗える素材の靴は定期的に洗いましょう。雑菌を退治するのに一番確実な方法です。
スニーカーの基本の洗い方
まずは基本のスニーカーの洗い方を実践してみましょう。キャンバスなど洗える素材であることを確認してください。
おすすめの石鹸
ウタマロ石鹸|株式会社東邦
皮脂が原因の黄ばみや黒ずみがスッキリ取れると根強い人気のウタマロ石鹸。見た目がキレイになるだけでなく、皮脂をエサにする雑菌を退治できるので、臭い対策にも効果抜群です。
どちらかというと白物に特化した配合で、少しですが蛍光増白剤が入っているため、色の濃いスニーカーを洗うときは目立たない所でテストしましょう。
同じゴシゴシするなら、一番落ちる石鹸を使うのがおすすめです!
汚れがひどい場合はつけ置きがおすすめ
【洗剤でつけ置き】
ぬるま湯(40℃前後)1L+洗剤5gの洗剤液を作り、軽く汚れを落とした靴を30分つけておきます。押したりもんだりすると浸透が良くなります。その後基本の洗い方と同様に汚れを落とし、すすいで干します。
【重曹でつけ置き】
特に臭いがひどい場合におすすめです。
ぬるま湯(40℃前後)1L+大さじ3~4杯の重曹+洗濯洗剤1杯の重曹液を作り、軽く汚れを落とした靴を30分~1時間つけます。押したりもんだりすると浸透が良くなります。
つけ置き後まだ汚れているところがあれば、重曹を振りかけてブラシで擦ります。しっかりすすいで陰干ししましょう。
【オキシクリーン(酸素系漂白剤)でつけ置き】
皮脂汚れに強く、脂足の臭いをしっかり除去できます。
50℃前後のお湯4L+オキシクリーンスプーン1杯(40g)の液を作り、軽く汚れを落とした靴を汚れの程度に応じて2時間~6時間つけます。
つけ置き後まだ汚れているところがあれば、中性洗剤をつけたブラシで擦ります。オキシクリーンは日光に当たると黄色く変色するので、すすぎは特にしっかりと。完全に乾くまで陰干ししましょう。
酸素系なので色の付いた靴でも色落ちしにくく、スニーカーや学校・職場の上履きなど広く利用できます。お気に入りの靴で心配な場合は色落ちテストをしてからつけると安心ですね。
使うのはこちら!
オキシクリーンEX2270g|株式会社グラフィコ
部活の靴や仕事の靴などにガッツリしみついた臭いをラクに落とせると評判のオキシクリーン。日本国内版よりもワンランク効果が高いとされるアメリカ版です。1回のつけ置きで、びっくりするほど臭いが取れますよ!
たくさん入っているので、臭いが取れない布巾や枕カバー、下着などいろんなものに使えます。浴槽や洗濯槽の除菌の時に靴も一緒につけるという方法もおすすめ。肌が敏感な方は、必ずゴム手袋をしましょう。
忙しい人には洗濯機がおすすめ
日本ではあまりなじみがありませんが、海外では靴も洗濯機で洗うところが多いです。日本でもコインランドリーに行けば、すべてお任せで洗える靴用洗濯乾燥機がある場合もあります。
ここでは、家の洗濯機を使った靴の洗い方をご説明します。
スエード素材の靴の洗い方
スエードの靴やスニーカーは、シャンプーを使って洗えます。
靴の臭いを予防するため普段からできること
ちょっとした普段の工夫で、靴が臭くなってしまうのを防げます。できることから試してみましょう!
靴をローテーションする
同じ靴を毎日履くのではなく、1日履いたら1日休ませましょう。靴が吸い込んだ汗が乾ききらないうちにまた汗を吸い込む……ということが続くと、靴が臭くなるのは当然です。
可能であれば3足、4足と準備してローテーションすれば、2~3日しっかりと乾燥させられます。風通しの良い日陰に出して干しておくのがベストです。
雨に濡れた靴は特に臭くなりやすいので、雨の日に履く靴を別に決めておくのも一つの方法です。
中敷きを頻繁に替える
汗が直接しみこみやすい中敷きも、ローテーションさせるのが正解。多めに用意しておいて、交互に入れて履きます。使用後は取り出して、しっかりと空気に触れさせて乾かしましょう。中敷きだけでもしょっちゅう洗うようにするのもおすすめです。
靴下に注意する
靴下やストッキングにも一工夫して雑菌の繁殖を抑えられます。例えば、除菌効果のある洗剤で洗濯する、重曹でつけ置き洗いをするなど。生乾きの靴下は絶対に履かないようにしましょう。
靴下を買うときは通気性の良い素材を選びます。5本指タイプや、抗菌・消臭繊維を使ったソックスもおすすめです。
外出先に履き替え用の靴下を持っていくのも良い方法。履き替えるとき、ついでにスプレーやアルコールのウェットティッシュなどで足の裏を除菌すると効果倍増です。
シダーウッドのシューキーパーを使う
靴の形を整えるのに使われるシューキーパー(シューツリー)ですが、材質を選べば臭い対策効果も期待できます。
特にシダーウッドという木材には防虫・吸湿・消臭効果がありおすすめです。
足を手入れする
足の指の間に雑菌がたまっていたり、雑菌のエサになる古い角質がたまっていたりすると、靴をどんなにケアしても台無し。
お風呂で足を洗うときは、指の間や爪の中まで意識してキレイに洗いましょう。殺菌成分が入った石鹸を使うのもおすすめです。洗った後は、水分を残さないようしっかり拭きましょう。
爪をこまめに短く切り、かかとの角質ケアをしましょう。足の臭いを抑えるクリームを塗るのも良い方法です。
靴箱の換気をする
閉め切った靴箱の中で雑菌やカビが繁殖すると、臭くない靴まで臭くなってしまいます!時々開けて換気し、乾燥材や消臭剤を入れておきましょう。ジャムの空き瓶などに重曹を入れ、ティーツリーやユーカリなどの精油を垂らした手作り除湿剤もおすすめです。
靴のサイズを見直す
サイズの合わない靴を履くと、足がストレスを感じて汗をかきやすくなります。また、きつめの靴やヒールの高い靴で圧迫されると、靴の中の通気性が悪化。結果、雑菌の繁殖に拍車がかかります。
ピッタリサイズでかかとの低い靴を選ぶだけで、靴の臭いがずいぶん軽減されますよ。幅や甲の高さも含めて、自分のサイズを一度見直してみましょう。
もう悩まない!靴を捨てない!臭いのストレスから解放されよう
臭いが取れなくなって靴を捨てるときのむなしい気持ちとはもうサヨナラ。今日から臭い対策を実践して、同僚がいる前でも堂々とロッカーを開け放てるようになりましょう!