【メタバースはお祭りじゃない!】メタバースの定義と流行の背景を解説
※本記事は弊社が運営するPodcast番組「メタバースなう by Urth」の
【第1回:メタバースはお祭りじゃない!】の内容を記事化したものになっております。
メタバースと聞いてどのようなイメージを抱きますか?
本記事では「名前は聞いたことがあるが、理解はできていない」という方に向けて、近年注目されている背景や、メタバースと若年層の親和性に触れながら分かりやすく解説していきます。
記事で伝えたい3つのポイント
メタバースは新しいオンラインコミュニケーションツールである
Metaへの社名変更と技術的ハードルの解消により再び注目された
メタバースと親和性の高いアルファ世代が購買層へと転じることを見据えて、今から活用を始めておくことが重要
メタバースはお祭りじゃない
田中:
本日のテーマは「メタバースはお祭りじゃない!」です。
高橋:
なかなか挑戦的なテーマですね。
このタイトルにはどのような意味が込められているのでしょうか?
田中:
このタイトルは、以前弊社が広告クリエイティブで使用したもので、メタバースを単なる一過性のイベントや遊びとして捉えるのではなく、ビジネスの中核を担う新しいコミュニケーションツールとして捉えてほしいという意図があります。
高橋:
メタバースを深く理解するためのテーマですね。
それでは、早速メタバースについて詳しく伺っていきたいと思います。
田中さん、そもそもメタバースとはどのようなものなのでしょうか?
メタバースとは新しいオンラインのコミュニケーションツール
田中:
一般的にメタバースというと、映画や漫画で描かれるような、
完全に仮想化された万能な世界を想像する人が多いと思います。
例えば、ヘッドセットを装着して別の空間に入り込むようなものですね。
しかし、私たちの考えでは、メタバースとはそのようなものではなく、「新しいオンラインのコミュニケーションツール」として捉えています。
高橋:
コミュニケーションツールとしてのメタバースというのは、具体的にはどのようなものなのでしょうか?
私のイメージでは、(VRヘッドセットのような)未来的な装置を使って仮想空間に入るようなものですが、必ずしもそうではないのでしょうか?
田中:
その通りです。もちろん、VRヘッドセットを使うものもありますが、メタバースは必ずしもそういった高度なデバイスに依存しているわけではありません。
PCやスマートフォンでもアクセスできるメタバースも存在し、基本的にはホームページやSNS、さらにはオンラインゲームと同じような感覚で利用できるコミュニケーションの一形態です。
高橋:
それならもっと身近に感じられますね。
では、ゲームの世界でもメタバースは存在するのでしょうか?
田中:
はい、ゲームの世界でもメタバースは存在します。メタバースを簡単に説明すると、仮想現実空間の中でアバターを通じて他のプレイヤーと対話したり、アクションを取ったりできる場所です。
この空間では、例えば相手が遠くに行くと声が小さくなる、または銃で撃つと相手が倒れるなど、現実世界に非常に近いコミュニケーションが行えます。
高橋:
確かに、例えば『フォートナイト』や『どうぶつの森』のようなゲームは、親しみやすいコンテンツです。これらもメタバースと呼ばれるものなのですね。
田中:
そうです。オープンワールドゲームの多くがメタバースに分類されるのは、まさにそういった理由からです。
プレイヤー同士が自由に交流し、行動がリアルタイムで反映されるという特性を持っています。
メタバースが注目されるようになった背景
高橋:
非常に興味深いですね。
ところで、メタバースがここ数年で急に注目されるようになったのは、どのような背景があったのでしょうか?
田中:
最も大きなきっかけは、2021年にFacebookが「Meta」に社名を変更したことです。この変更は、メタバースを次世代の主要なコミュニケーションプラットフォームとして位置付けるためのものでした。
しかし、メタバースの概念自体は1992年に発表された小説『スノークラッシュ』で初めて登場し、その後2003年に『セカンドライフ』という仮想空間サービスで一部実現されました。
高橋:
『セカンドライフ』は今から20年以上前に登場したサービスですね。
しかし、なぜその時代に普及しなかったのでしょうか?
田中:
技術的なハードルが大きかったためです。
当時はインターネット接続環境やPCのスペックが現在ほど高くなかったため、仮想空間をリアルタイムで楽しむのは難いものでした。
しかし、ここ数年の間にPCやスマートフォンの性能が飛躍的に向上し、さらに高速インターネット環境が整備されたことで、メタバースが再び注目されるようになりました。
アルファ世代とメタバースの親和性
高橋:
技術の進歩がメタバースの普及を後押ししたのですね。
特に若い世代がこの技術に慣れ親しんでいることも影響しているのではないでしょうか?
田中:
そうですね。私たちの世代でもDSやWiiといったゲーム機を使ってオンラインでの交流に慣れてきた経験がありますが、特に2010年以降に生まれたアルファ世代は、最初からスマートフォンやタブレット、そしてメタバースのような仮想空間での交流に親しんで育っています。
この世代が今後、車や家などの大きな買い物をする際に、メタバースを活用することが増えていくでしょう。
高橋:
確かに、アルファ世代が消費の主力となる時代には、企業側もメタバースを無視できなくなるでしょうね。
田中:
そうです。企業はこの新しい世代の行動様式に適応する必要があります。例えば、企業が採用活動やマーケティング活動でメタバースを活用することで、より効果的なコミュニケーションが可能になります。
高橋:
本当にそうですね。本日はメタバースの基本的な概念から、流行の背景、今後のビジネスに与える影響について多くのことを学びました。
最後に今日の話をまとめていただけますでしょうか?
まとめ
田中:
まず、メタバースとは、仮想現実空間で距離に応じたリアルタイムなコミュニケーションができる新しいオンラインツールです。
そして、このメタバースが流行するに至った背景には、ゲームからビジネスへの進化や、Facebookが「Meta」に社名を変更したことが大きく影響しています。
今後もこの技術はますます発展し、私たちの生活やビジネスに欠かせない存在となるでしょう。
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