Twitter(TWTR)第1四半期決算を読む
2021年4月29日にTwitterの第1四半期決算が発表されました。今回はその中身について見ていきます。
Q1 2021の内容
売上高はYoYで28%成長、mDAUも20%成長しています。売上高はコンセンサス予想に届き、mDAUについては、コンセンサス予想の200millionにわずかに届きませんでした。
Q1 2021 Letter to Shareholdersより
決算発表を受けて、約20%程株価は下落しました。投資家は何が気に入らないのでしょうか?
調べてみると、Q2のガイダンスの内容に不満があるようです。
Q1 2021 Letter to Shareholdersより
Q2の売上高のガイダンスは$980 million~$1.08 billionという内容ですが、コンセンサス予想は$1.06 billionであり、予想に届かないのでは?という不安が広がったようです。
Twitter Stock Falls on Earnings. Here’s What Wall Street Didn’t Like.
今後どうするか
直近の株価は一旦置いておいて、改めてTwitterの株価を見てみると、IPOしてからずっと$50付近を上限に鳴かず飛ばずな株価でした。Facebookといった他のSNSの銘柄と比較して非常に残念な感じです。
その$50ラインを2021年初から突破し、一時は$80付近まで迫ったのですが、今回のQ1決算を受けて、また$50ライン近くに戻ってきた訳です。
そもそも、2021年初にTwitterの株価が上昇した理由は、2021年2月のAnalyst Dayで2023年までに売上高を倍増するという数値目標を打ち立てたことにあります。
この目標を達成するために、これまでの広告ベースの収益源に加えて、サブスクリプションベースの新サービスの開発を進めており、新たな収益源を獲得しようとしています。
(※REVUEはTwitterが買収したオランダのニュースレター配信サービス。個人や小規模な事業主でも購読者となったフォロワーや顧客、ファン向けにニュースレターが配信できるサービスであり、月額の購読料を設定できる。例えば、既にTwitterで影響力がある学者、ジャーナリストなどはこのサービスを使って、収益化できそうですね。)
(※SUPER FOLLOWSはユーザーがお気に入りのTwitterアカウントを有料でフォローして、限定コンテンツが見れたり、コミュニティに参加できたりするサービス。2021年中のリリースを目指して現在開発中とのこと。)
元々、下記のレポートのように、Twitterはまだまだ稼げるのに、その力を発揮していないという意見があったのですが、サブスクリプションベースの新サービスの発表を受けて、ついにTwitterが本気を出したと、投資家に好意的に受け取られました。
A Value Investor’s Case for Twitter
2020年5月の↑のレポートで”Activists”と言われているのが、Elliott Managementのことです。彼らはTwitterの株式を10%近く保有しており、「Jack Dorsey(※TwitterのCEO)、お前、ちゃんと本気出してる?」という形でCEO退任を要求したりしてました。
さて、Elliott Managementのプレッシャーもあってか、ようやく動き出したTwitterの株価だったのに、今回のQ1決算を受けて、振出しに戻った感じですが、Twitterの成長戦略はもう死んだのでしょうか?
Q1決算後のCFOのインタビューを見ると、成長戦略に変更はないと言っています。
Twitter CFO on earnings and product innovation
Twitterがこれまで以上にアグレッシブに成長を追い求めるようになったことは事実であり、Q2のガイダンスが少し期待外れだからという理由で、2月のAnalyst Day時点にまで株価が戻るのは、行き過ぎな売りなのではないかと思います。
僕はTwitterの株を保有しているのですが、今回の下落で、$55付近で買い増しをしました。
先ほど挙げたElliott Managementや、Cathie Woodも今回の下落を受けて、Twitter株を買い増ししているようです。僕も彼らに続こうと思います。次は、$45付近まで下がってきたら、さらなる買い増しを検討したいと思います。
Elliott Buys More Than $200 Million Twitter Shares On Dip
Cathie Wood's investment firm, Elliott buy Twitter shares on dip
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