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【香港🇭🇰「修養」日誌59】「カツッ!シューッ!」青空を流れていく黄色いボールとイワナが棲まない岩山を見上げながら… @紅磡〜石硤尾〜黃埔 20220626日

6時起床 今日もどうか正直・親切・ご機嫌であれ 日曜朝の暗いうちからむくりと起きて 家族眠らせたままユニフォーム着込み グローブ担いで一人そっと玄関を出るワクワク 3ヶ月ぶりの「朝練」だ

未明の俄雨でグラウンドぐっちゃりでも おじさんたち意気揚々 肩回しながら「ベース周りの水溜まりさえ吸っちゃえば」「ぬかるみでダッシュしたら腰やっちゃうねぇ」「九龍公園プールが意外と若いお姉ちゃん多かったぜぃ」 懐かしい会話だなぁ 日頃スクールバス待ちながら奥様方から聞こえてくるのは 担任先生への愚痴と新鮮な八百屋さん情報と塾の夏期講習の話なので

初めてのソフトボールはハードボールだった 硬球そして巨大 投げてもすぐ落下 5本の指でがっちり握って親指で押し出すように腕を振るらしい 変化球だとシュート投げる感覚ね 投げたことないけど 打球音は「カキーン!」じゃなくて「カツッ!」 弾道は「ビューン!」じゃなくて「シューッ!」 シューティングスター 見上げれば黄色いボールが青空をまっすぐ流れていく

交互に外野ノック受けているおじさんのお喋りが止まらない 「香港の山はつまらんですよ」と 「岩山だからね雨水が貯まらず海へすぐ流れちゃう渓流がないのよ 常緑樹だから季節も感じない山菜がない せせらぎにイワナもいない あ!イワナとアマゴの違いって知ってます?赤い点々がね…」 飛騨高山のご出身だそうな 「小学校の社会科見学で富山行ったら大都会だったなぁ」と語る人生の先輩は今は南シナ海の発電所建設に携わっている

40℃近い灼熱の中 「動けるファビュラスな66歳」に導かれながらポカリスウェット3本分の汗をかく 捕球が下手くそで左手がジンジンする 3ヶ月ぶりに身体が思い出す渇きと痛み ようやく生きてきた