『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』グレタ・ガーウィグ監督。浅はかな宣伝文句は劇場で泣き流してしまえばいい。(2020/7/7)
《今日も「自分らしく」を連れて行く――》
違う、そうじゃない。日本語ポスターの宣伝文句が浅はか!というか宣伝関係者各位は作品を観ました?若草物語の四姉妹は誰も「自分らしさ」などというペラペラなものに構っている暇などなくて、あの時代で女性が幸せになるために何が大切なのか必死で葛藤し、精一杯生きている。迷い、ためらい、後悔し、意地を張り、失って泣く。弱くて、強くなれなくて、生き方ブレブレで、最高に魅力的でした。
ポスターもハモネプみたいな四姉妹「分割画面」ではなくて、色とりどりの花が咲き乱れる大樹のように寄り添う四姉妹の「集合写真」の方がうんと素敵だったと思いますよ。