デンマークでデンマーク語学校に通ってみた
大学で第二外国語を選択したことがある人はだいたい、フランス語、ドイツ語、ロシア語、中国語、韓国語あたりじゃないかと思う。僕はドイツ語選択だった。
日本で育てば場合によっては、第二外国語を学ぶ機会がなくても、情報メディアや街中とかで、そういった言葉の断片に触れる機会も結構あると思う。僕は過去に住んでたアパートの名前が「メゾン〜」だけど、これはフランス語。案内板の多言語併記も増えた。
では、デンマーク語は?というと、今まで触れる機会がなかったという方が大半だと思う。僕もそうだったけど、そもそもデンマークにはデンマーク語があるのかな?という疑問をまっさきに持つ方も多いかと思う。
僕は2013年に2年間の雇用契約でデンマークに移住した。実は、デンマークではテレビなどUK(イギリス)の文化に日常的に触れる状態になっていて、デンマークで育つとほぼデンマーク語と英語のネイティブスピーカーになるようだ。そういうわけで特にデンマーク語がわからなくても日常生活の最低限のことに困ることはないようだ。
だけど、おそらく僕の人生でデンマーク語に日常的に触れられる唯一の機会だと思った。ということでせっかくだから、生活に慣れだした2014年夏からデンマーク語の語学学校に通ってみることにした。
所属のコペンハーゲン大学の近くの留学生に聞いてみたり、webページで探してみると、IA Sprogという学校が家から近くて良さそうだった。費用はさすが福祉国家デンマーク、無料*である。*: 当時おそらく3年間の期限で、現在は法的改定でこのスクールは有料になってしまったようだ。
ということで行ってみると、まずは
「英語のレベルチェックをするから、自己紹介を英語で書いて読んでみて」
と言われたので、コペンハーゲンに来て1日でアパートを追い出された、という話(実話)を書いたら、
「おー、それは大変だったね。前置詞ところどころ違うけど上手にかけてるね。」
と英語というかストーリーが良かったようで評価はいい感じだった。
そういうわけで夕方から週二回、英語を使ってデンマーク語を学ぶ初級コースに割り振られたようだった。6人くらいの少人数クラスで先生とのコミュニケーションが取りやすい形式だったので順調に楽しく進んでいけた。
学校の構造としては、ある程度進んで行くとテストがあって、それを突破するかしないかで、クラス分けが変わって、それを学生が自主的にドロップアウトするまで繰り返していくようだった。テストを突破すれば早く進めるし、しなくてもレベルに応じて先に進んでいくことができるのでいいと思う。
僕が参加した期間は1年半で3つのクラスを経験した。出会った学生は、ドイツ、ポーランド、フランス、ルーマニア、ブルガリア、エジプト、ネパール、など。どうやら留学生が多く、博士課程の学生も結構いた。
授業以外では、ネパールで大きい地震があった時は家族は大丈夫かとか、その方の家族が日本に住んでるとか、デンマークの移民政策が変わったとか生活に関する様々な話しを"英語"で聞いた。
総じて学生は英語が得意なので、自然と授業以外にデンマーク語を話す機会は実際あまりないのだけど、代わりに英語が上達したり、それまでニュースでしか聞いたことない世界の話しを個人的なエピソードとして聞けたりとてもよかった。
あと先生も笑顔が絶えない友達のような感じで、実際に学生と同じくらいの年齢の先生も多いし、先生のバンド制作で先生が歌ってるデンマーク語の歌(結構歌詞が攻めてる)の聞き取りをしたり、先生も楽しそう。そもそもデンマーク語の質問への返答の言葉、Ja(ヤー), Nej(ナイ), Yo(ヨー)は元気めに発音するのが本当っぽい感じがする。
将来に向かってポジティブに努力している元気な学生が多い印象で、世界幸福度ランキングを妙に納得した。
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