ナショナルトレーニングセンターでバドミントンコーチ講習会
小学生時代、特に始めたばかりの時の練習では、いろんなシャトルの打ち方と足の運び方を教えてもらった。
中学、高校時代は毎日筋肉痛で当たり前のトレーニングをしながらも、友達とこんなショット打てる?じゃあ、この足の使い方は?とか、よく遊んでた。
大学時代はコーチがそもそもいないのもあって、そういう遊びよりかはコーチっぽいデモとかアドバイスをしたことが多かった気がする。この前大学時代の先輩と当時の話をしたけど、僕が言ったことを僕より先輩の方が覚えていて、どうやら先輩に対して遠慮せずにずばずば言ってたようだった。なんかそれなりにいいことも言ってたみたいなのでほっとした。
フランスとその次に移ったデンマークでは、所属チームにコーチがいて、他のプレーヤーに教えたりする機会はほぼなくなったし、コーチとたまに話はするけど、細かいことを言われることもあまりなかった。自分で自分のプレーを修正してあわよくばもっとうまくできるかな、と自分をコーチングしながら試行錯誤はしてた。
デンマークのチームにいた時一度、中国からプロバドミントン選手兼コーチとしてデンマークに移住してきた方が教える特別練習が組まれた。たまたま希望者が中学生と僕の二人だけだったのでつきっきりで教えてもらった。いろいろはっとする練習やアドバイスをしてもらって、まだ成長できることがあるんだな、とバドを始めた頃のときみたいに嬉しかった。
あと、デンマークの国内リーグ戦で味方チームの中学生プレーヤーが、勝てそうなのに点を取りに焦ってミスが多くて負けそうだったのを見かねて
「もう少し辛抱してラリーすればチャンスが来て大丈夫、君なら勝てるよ」
みたいにアドバイスしたことがあったけど、その後逆転して嬉しそうにしててほっとした記憶も残ってる。
こんな感じで25年以上バドミントンを続けてきたんだけど、ヨーロッパで仕事としてコーチをしている方々に直に接することが多くなったり、京都に移ってからジュニア選抜グループの指導現場に少し関わる機会を持ってから、一回まとまったコーチの勉強をしてもいいかも、と思い始めてた。
そういう流れでたまたま、いろいろなスポーツ種目の日本代表選手が練習する味の素ナショナルトレーニングセンターで日本スポーツ協会公認コーチ(コーチ3)の養成講習会が行われることを知った。
日本バドミントン協会のwebページを見ると、どうやら僕はそれに参加できる条件を満たしてることがわかって、あ、これいいかもと。日本代表選手の練習施設ってどんな感じなのか見てみたいし。すぐに手続きを確認して、申し込み期間になってすぐ応募した。
全日程の概要は、まず4日間連続で他競技と共通の講習会がある。その後、ナショナルトレーニングセンターで3日間連続の講義と体育館実習、筑波大学バドミントン部で2日インターンシップ(練習見学・体験)、再度ナショナルトレーニングセンターで4日間連続の講義と体育館実習。時間は(インターンシップを除き)どれも昼休憩1時間で9:00-18:00とかでかなり盛りだくさん。
参加者の方は、全国大会で活躍する生徒の指導者や日本リーグで活躍している(いた)プレーヤーの方々の構成だった。講師・参加者の方と話したり考え方に触れたりするのはとてもためになる。それも今回の目的の一つだった。
内容的には、次々に新しいことを学んで作業して課題提出しての連続で、全ての内容を自分の知識として定着させることはできなかったけど、その中でも特に記憶に残ったキーワードをいくつか。
シャトルのセカンドコンタクト
心拍数と乳酸値
コアトレーニング
マルチタスクトレーニング
ピリオダイゼーションの視点から仮想大学生インカレ出場を目指す年間計画
リアル小学生指導
ダイナミックストレッチ
Tai Tzu Ying選手の2ゲーム分のオーバーヘッドストローク動画を"MJ"の音楽ともに5分に編集(万が一欲しい方は今度会った時にでも言ってください)
バドミントン競技のマーケティング戦略
物理専攻の講師の方もいて、ところどころシャトルの打ち方とか体の動き方について物理の用語がでてきた。僕の専門も物理なのでいつか自分なりにまとめたい。
と充実感があったのだけど、3ヶ月後に日本バドミントン協会から封筒が届いて中を見ると、一枚の紙にコーチ講習会の結果は「保留」と書かれている。完全に「修了」するにはレポートの再提出が必要なようだ。なかなかうまくいかなくて中途半端のまま提出してしまった課題もあったからな。。どうやら修了できるとしても早くてあと1年後のようだけど、特に急ぎではないからまた向上できる機会ということで取り組もう。
と、その結果通知は4月に来たんだけど、年末に再提出のレポート課題がメールで来た。課題内容は、シングルスとダブルスの"フィジカルディマンド"について1000~1200字程度。そういえば講習会中も同様の課題が出たけど、しっくりこないまま提出した記憶がかすかにある。
大学の講義で単位をとるためにいろんなレポートを書いていたのが頭によぎる。大学の期末期間は複数のテストとレポートを次から次へとやっていたから、一つだけならできるに決まってるはずだーー、と自分を鼓舞しながらも正月はいつものように手をつけれず。
1月末の提出締切前にクローゼットの奥に眠ってたテキストと講習会の配布資料を引っ張り出して、当時の講習会を必死で思い出しながら片っ端から目を通す。湯船に持ち込んだりして何回も行ったり来たりしていると、だんだんばらばらに見えた要素が論理的に噛み合ってきた気がしたので、ばーっとファイルに打ち込む。読んでそれなりに「なるほど」となる状態になったので、メール送信ボタンを押して「ジュワッ」って聞こえてホッと。
1ヶ月もたたないうちにBird Japanと書かれた封筒が来た。中に入ってる一枚の紙の前回は「保留」と書かれていたところに「修了」と書かれてる。
久しぶりに修了っていいね