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『花束みたいな恋をした』感想
映画『花束みたいな恋をした』みました!
作家の凪良ゆうさんが、僕の大好きな小説『汝、星のごとく』を書くときに影響を受けたというインタビュー記事を読んだことが観ようと思ったきっかけだったんですが、
いやあめっっちゃよかったですね。
▼そのインタビュー記事
ろっきー的に何がよかったのか&好きだったのかを、あんまりメタすぎない個人的視点でざっくりとあげてみる。
ネタバレ含まないやつです。
映画にしてはめっちゃ普通の恋愛の話だから身近で共感がすごい
特に麦(菅田将暉がやってる役)の就活&仕事周りの話が切なくてじーんとくる
京王線ユーザーだったので「なつかしっ」てなる
ニッチな趣味を持ってる2人がその趣味の話で盛り上がるシーンがなんかたまらなくいい
恋愛ってこういうもんすよねっていう前向きな理解を得られる
うん、まあこんな感じですね。
1で言ってるやつは、凪良ゆうさんのインタビュー記事でも言われてたんですが、本当にびっくりするほど「普通の恋愛の話」でした。
僕は恋愛に主軸が置かれたものは、映画であれドラマであれ曲であれ本当に苦手だったんですけど、なんかこの作品を見て、その理由が少しわかった気がしました。
僕がこれまで見てきたものは、物語を派手にするために、恋愛に比重の置かれた演出過剰のものが多かったんだなと。
一方で今回のような「普通の恋愛の話」は、自分のような一般人にとってもすごく身近で、ものすごく想像がしやすかったんですよね。
そしてそういう物語って、共感が大きい分、感動が大きいんですよね。感情がたくさん動くというか。
もちろん何か大きな事件が起きてそれを乗り越えてく系のものも、ハラハラドキドキできるという点でニーズも大きいと思いますが、
本当の意味で感動してしまうものは、
エピソードが普通で、共感が大きいストーリー
だったんだなーと。
もちろん実際は「普通の話」ということだけでなく、考察を読んだら、たくさんの今の社会の状況やニーズを捉えて緻密につくられたものだということがわかって、
さすが坂元裕二や
と、これまた感動してしまったんですが、それでもこの「普通の話」インパクトはやっぱりすごいなと思いました。
▼僕が読んだネタバレあり考察
これはたしかに凪良ゆうさんの『汝、星のごとく』でも感じたことだったので、この映画に影響を受けたという話はすごく腑に落ちました。
2の麦の就活&仕事周りの話は、坂元裕二さんが脚本協力をしていたという1991年公開の映画『就活戦線異状なし』との対比で見たときに「おおお!」ってなりました。(これは完全に考察を読んで気付いたやつですが
「自分がなりたいものじゃなくて、自分がなれるものになる」みたいな考え方って、現実には多くの人がする考え方ですが、
漫画とか映画とかだと、主人公は最終的にそういう考え方を否定することって多いですよね。
「このままではいけない!なりたい自分を目指すんだ!」
という感じで。
『就職戦線異状なし』はまさにそういう話なんですけど(僕もだいぶ昔に観た映画なのでうろ覚えですが)、『花束みたいな恋をした』の麦は、たしかに夢を追えなくなるような雰囲気が出ても、それをそこまで重くは捉えずに、むしろ前向きに捉えてる感じがあったんですよね。
そのシーンはとてもリアルでいいなーと思ってたんですが、考察記事を読んで、それが今の日本の「現状維持思考」を表していることがわかって、なーるほどと思ったわけです。
あとてか、菅田将暉&有村架純のペアの就活関連の話だと、朝井リョウさん原作の『何者』も想起されますね。
3と4と5についてもそれぞれどういうことなのかを言っていこうと思ったんですが、もう眠さMaxになってしまったので割愛な感じで。
5だけ少し言うと、
恋愛ってめんどくさいけどめっちゃええやん
って思えました。
めんどくさいこととかイライラしてしまうこととかそういう感情揺さぶられることたくさんあるけど、でもまあそういうのが楽しいんだよねってことをこの作品では気づかせてくれました。
いやあ、自分も明大前で終電逃したい。
(学生時代は普通にしょっちゅう明大前で酔っ払って終電逃して、クジラ公園に行って爆睡してたしょうもない過去を思い出しました..なんの色気もなかった..
恋愛物語苦手な人にぜひ見てもらいたい作品です!
以上っっ!