祭りが終わり
続き③
とても寂しいような感覚に襲われていた僕ではあるけれど思えば、ねぶた祭りは5日間続くのだ
僕はそのたった1日を体験させてもらったに過ぎず
この5日間を青森の方々は体験している、それも毎年である
僕は明日この時間にはもう青森には居ないのだけど、祭りは変わらず元気に続いて行く
かなり名残惜しい
しかしこの感覚も旅の醍醐味だということを僕は知っている
一人旅を良くする僕はこの感覚がたまらなく好きであり、次また来ようと思わせてくれる街が旅が大好きなのだ
宿はなかなか見つからず、電車で50分離れた弘前市に取った
弘前に行くのも楽しみである
ここで体力が一気にゼロになった僕は、フラフラしながら電車に揺られ弘前へ
びっくりしたのは青森で宿を取らなかった沢山の人々が弘前に向かう事
券売機の列、満員電車、押せ押せと祭り状態
東京の通勤ラッシュさながらだが今回だけは許してやろうと思った。笑
やっとたどり着いた弘前市、改札を抜け外に出た僕を待ち受けていた目の前の二人にはびっくりした
バスで日中僕の顔面を殴ったカップルである
今殴られたらとても立っていられない、僕は白旗を上げて立ち去った💥
ホテルに着きテレビをつけるとあの時の広島を描くといった題材で画学生を取り上げた番組がやっていた
とても見入ってしまった
僕は画家なのだと現実に引き戻された
そう、僕にとって現実に戻るということは画家ということなのだ
月曜日からまた仕事かーと暗い気持ちになることでなく、戻ったらどんな絵を描けるのか?と心踊ることなのだ
僕は画家という一種呪いに似たもの、と良く表現する
描けなきゃ死ぬといった感覚
正確には死に近い恐怖感
描くこと、産みの苦しみといったところか
実は完全に最近停滞期
まだ1週間描いていないだけだと自分をなだめている
過去には一ヶ月以上描けなかった時もあった、あの時は心底暗い気持ちになった、僕は随分感情の振り幅が広い、極端であり、単調ではない
めんどくさい😂
それを表には出さないように生きている、決壊して仕舞えば僕はもう終わり、多分保てないと思う、あとは落ちて行くだけ、そうさせない強さが僕にはある、これは間違いなく才能だと思う
どんな時でも平気な面して道の真ん中を歩いてゆきたいと僕は思っている、それを意識せずできるように、いきるように、なれば僕は誰も手をつけられない天才画家という事だ🙋♂️
まさにねぶた祭りのようなどしっとした力強いあのリズムと、あふれんばかりの愛情が僕の中で絶えず流れてくれればと思ったし、僕はきっとこの事を考えるため、勉強するために青森に来たのだと思えば合点が行く、僕は自分に都合のいい人間だ
暇つぶしにやった簡単な精神鑑定みたいなテストの結果には笑ったよ
何はともあれ起きたら青森を回って祭りの始まる少し前に僕は新幹線に乗って東京に帰るのだと思うとなんとも言えない気持ちにさせられたが平気な面して生きるしかあるまいよ
ひとまずテレビを見て僕は8月6日の戦時中を思い、生きようと思う
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