私の芸術運動204心ゆくまま
私はよく心の底から「画家になるんだ!」って言葉が湧き上がってくる事がある。
絵を描いているのに画家になるんだと自分を鼓舞するような台詞、私は前々からこれを特に気にも留めずに生きて来た、今日の朝も画家になるぞーって思い始めたらとてもとても幸福な気持ちになって、これから先の人生でまだまだ絵を描いて行けるという事が嬉しくてたまわなかった。
けど待てよ?画家になるんだ?
そう思ってすぐにわかりました
私は自分の事を画家になったとは思っていないという事です。
これまでも何百という作品を描き上げましたし、個展も何度かやりました、グループ展も出させてもらってましたし、作品も僅かながら買っていただいた事があります、だけどこれは画家になるためには必ずしも必要な事じゃないと私はわかっているわけです、絵を何枚描き上げようが、個展を何回も開催しようが、私はつまり画家なのだ!とはならないわけです、あくまでもこれは私の中での話ですが。
私の中での"画家!"というものはもしかしたら世間一般での画家とは違うような気がしました。
絵を描いた期間や、作品数や、賞の数や、売り上げ、そういう積み上げて来た事が私にとってはあまり意味を成さない気がします、それよりも、常に新しい気持ちで、何度も何度も画家になるぞーと自分を鼓舞して、また一から画家を始めなおせる、生きている限り何回でも画家になれる、常に筆を初めて持ったあの時の感覚のまま、描き続けられる。
これが私にとっての生きるエネルギーの源な気が致しました。
意識が高いとかそういう事じゃなくて、常に身軽で、自由で、自分の感性に委ねて生きる
それはとっても大切な事です、積み上げてもいいけれど、どこかで荷物を下ろす事も必要で、常に自分の身の丈にあった必要最低限なものだけをリュックに詰めてテクテク歩いてゆきたい、旅に出る時もなるべく荷物は減らすでしょう?私は基本リュック一つか、トートバック一つです、そういう感覚が私の芸術にも影響を与えてくれているのでしょう。
私はこれを信じます、自分を信じます
結果ダメでも大丈夫
また画家になればいいのです
ならなくてもいいのです
私は心の底から沸き起こるこの声が聞こえなくなれば自然と絵は描かなくなるでしょう、それが自然というものです。