受け取った審査結果と拾い上げた心
昨日の夜、僕の家にとある封筒が投函されました
この封筒こそ僕が待ちに待ったものだったのです、それは美術館からの僕の絵に対しての審査結果です。
ずっとまっていました
期待を胸に深夜に封筒を開ける僕の目は輝いていたに違いありませんでした
その封筒には僕の絵の審査番号と絵のタイトルと結果が記載されていました。
今回この絵の審査会に対して僕は三枚までが上限の中一枚の自信作だけを携えて挑戦したのです
「これでダメなら仕方ない」
そういう作品でした。
この絵に費やした時間は3日ほど、決して長い時間では無いですが自信がありましたし、何より自分の中でかなり挑戦的な絵だったのです
楽しかったです、今までの自分にはあまり無い、新しい感覚、色彩、捉え方、にあふれていました、僕の思う芸術がこの絵には組み込まれていました
他に何を描けばいいのか?と思うほどに、今の僕にはこれしか描けない、そういう絵でした
結果を待つ間不安と期待が渦巻いていました
それと同時に、日常も物凄い速さで物事が動き始めたように感じることが多々ありました
僕の周りの状況は確かに動き変わり始めたのを感じます
どちらかといえば少しづついい方に傾いていくのを感じています
ならばと、審査結果も期待が高まっていました、絶対いける!そう声をかけてくれた人もいましたし、審査のことは知らなくても「この絵いいね」と言ってくれた人もいました
審査番号 飯田大輝 「識閾」 選外
その手紙にはただこう記されていたのです。
選外、つまり見事に落選だったのです
昨日の深夜の事です、部屋でこの封筒を僕は開けたのです、そして目の当たりにしました。
全身の力が抜けてフニャフニャになってべっとに座り込んでしまいました、僕はEDでもあるのでとことんフニャフニャに
ストンと落ちた心が床を転がっていくのを眺めていました
少ししてから立ち上がり、床に落ちた心を拾い上げて胸にはめ直しタバコを吸いながら馴染むのを少し待っていました
審査結果を見る前、不安と期待で揺れていた心が今では変えようの無い現実の上にただあるだけ
今にも崩れそうな未来が確定しガシッと固まった上に自分が立ち尽くしている、まさにそういう感覚でした
ガシッと固まった今にしっかり立っている
これは一つの安心感でした
審査結果を見て、落とした心を拾い上げ、今感じる事がまさか安心感だなんておかしな話でしょう?
けれどこれが現実です
イカロスも羽をもがれて地に堕ちる
歩いていくしか無いのです、それが人間です
だからこそ
地に足ついてまた歩いて行ける、どこにでも行ける、そう思うと嬉しくて仕方ない気持ちさえ感じました
結果次第で揺れる僕ではなかったという事です
いつでも大切な事を僕は分かっていました。
「次何を描こう?」
ただこれに尽きます
初心にかえるまでもなく、僕はいつでも初心です、初心者です、アマチュアです
次描く絵はもっといい絵でしょう
僕が死ぬ間際に絵を完成させられたなら、それが僕の最高傑作となるだろうという気持ちでこれからも
今後ともよろしくお願いいたします。
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F50号 「識閾」選外