私の芸術運動147幸せ
私は画家をしています、それをあまり人に言うことはありません、もちろん隠しているわけでもありませんが、自分が絵を描いているという事は極々自然な事と認識しているからです。
社会人が会社に勤めるのと同じくらい当たり前のことです。
「私会社に就職しているんです」と言うことがないのと同じ。笑
このブログは例外で、私が画家として好き勝手もの言う数少ない場面の一つといえます。
だから私生活で私の芸術について詳しく人に説明することもありませんし、同じバイト先でも知らない人は知らないままでしょう。
何かの拍子に私が画家を志している人間だという事が話題に上がり、その場に初めて知ったと言う人が居ました、その人は知るや否や「肖像画を描いて欲しい」と言うのです。
過去に美容師をしていた時期があったのですが、私が美容師と知るや否や「髪切ってよ」とよくいわれたものです、しかもなぜかタダでと。笑
別にお高く止まっているつもりはありません、何せ私は美容師も途中で辞めているし、画家としてだって鳴かず飛ばずですから
だけど、うーん、やはり描こうという気は起きないわけです、私に描く理由が無いからです、理由というよりインスピレーションが湧かないわけです。
その人はいいます、好きなことしてて人生面白そう、夢を追うっていいよね、と。
そしてこう続けるのです、自分もそんな夢があったらなー、人生楽しいんだろうな、と。
「人生つまらない?」と私は聞きます
すると「つまらない」と言う
「なんで?」と聞くと
「楽しいことがないから」と答える。
私はこう言う場面にいくつも出会った記憶があります
そして私はいつもいつも聞くのです
「何が起こったら楽しい?何をしたら楽しい?どうなったら楽しい?」
大抵冗談混じりに宝くじが当たったら!とか、素敵な恋人ができたら!とか言うのです。
私が知りたかったのは、その人の心から自発的に湧き出る幸せや、楽しいと言う感情について聞くわけです、外的要因で完全に自分の人生が左右されるなんて私はなんか癪に感じるたちです。
ついこの前もこの例に似た会話がありました。
その人は幸せじゃないと言うのです
私はどうなったら幸せなのか聞きました
その人は逆に私に幸せな事は?と聞いてきました
私は絵のインスピレーションが湧いて、描いて、満足して布団に入り、朝起きて今日も頑張るぞーと思う事が幸せと答えました、続けてあなたの幸せは?と聞き返しました。
するとその人は「確かに、言われてみたら自分がなぜ幸せじゃないのか?どうなれば幸せなのか?自分が何に幸せと感じるのか?を知らない」と言って少し考える様な顔をしていました。
その横顔に、私はなぜか絵のインスピレーションが湧いてきたわけです。
自分を誤魔化して生きている人にインスピレーションは湧きません、やはり、自分としっかり対話するときにこそインスピレーションが沸き立つんだろうなと感心しました。