【視力2.0 原稿】#12 猫を飼っていると目が良くなる⁉︎ 〜トキソプラズマとドーパミン〜
本投稿では、拙著「視力2.0(仮タイトル)」原稿のうち、編集でカットされた部分を掲載しています。
今回は私が小学生の頃に猫を飼っていたことが、現在の44歳、視力2.0であることに影響している、という部分です。流石に猫を飼っていることと視力は医学的にも推測が多すぎて、商業出版には載せられなかったため、不掲載となりました。
かなり憶測や類推が多くて恐縮ですが、ご笑読くださいますと幸いです。
以下原稿
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視力とドーパミン 脳に潜むトキソプラズマ
さて、なぜ私は昆虫ばかり探しているのでしょうか?私自身、実はあまりよくわかっていないのです。昆虫が好きだから?ではなんで昆虫が好きなのでしょうか?人の好き嫌いを説明するのは、とても難しいです。
一つ確かなのは、私は自然に対して非常に好奇心があるということです。そして、好奇心の正体は、脳内物質の「ドーパミン」であることがわかっています。
そして、視力にとっても非常に重要な物質としても、ドーパミンがあげられるのです。屋外活動により近視が抑制される生理的なメカニズムとしては、光に反応して放出される網膜ドーパミンと近視眼成長の関係が研究されてきました。
そしてドーパミンの低下により軸性近視が進行することが確認されており、ドーパミンを用いた近視治療の有効性や小児成長へのリスクなども研究されています。
私は、頭の中のドーパミンが非常に高いということに、思い当たる節があるのです。私は、小学生の時にネコを飼っていました。猫を飼っている人間は、トキソプラズマという原虫に感染する確率が高くなるのことがわかっています。
トキソプラズマはネズミに感染すると、宿主を「勇猛で恐れを知らない性格」に変えていることがわかっています。感染したネズミは本来大嫌いな猫の尿のにおいを好むようになり、猫に捕食されやすい行動をとるように操作されてしまうというのです。
感染したネズミが猫に捕食されると、トキソプラズマは猫の体内で繁殖し、猫のフンとして排出され、ネズミがそれを餌としてを食べる際にまたトキソプラズマに感染する、というライフサイクルが形成されています。
そんなトキソプラズマですが、人間の脳にも感染し、性格や行動を変えてしまうことが研究されています。猫のトイレの掃除が人間への一般的な感染経路で、フンが含まれる土いじりなどの作業によっても感染することが多々あるようです。日本では年齢によりますが5%から20%程度の人がトキソプラズマに感染しています。
トキソプラズマが人間の脳内に侵入した場合、人間の行動や性格に影響を及ぼす内容として、以下の様な傾向がでます。
男性の場合
・規則を破ることを物怖じしない性格になる。
・人と打ち解けず、疑い深い性格になる。
・遅刻やだらしなさが目立つようになる。
・血中テストステロン値が増加し、筋肉質になる。
・猫の尿のにおいを嫌悪しなくなる。
女性の場合
・規則にしたがい、友好的で社交的な性格になる。
・きちんとした身なりをするようになる。
・猫の尿のにおいを嫌悪する傾向が強く出る。
男女共通に見られること
・統合失調症患者を分析すると、有意にトキソプラズマ感染者が多い。
・交通事故を起こした人を分析すると、有意にトキソプラズマ感染者が多い。
・経営大学院の生徒にはトキソプラズマ感染者が多く、起業家の性格がみられる。
感染して性格や行動が変わるメカニズムのところが非常に目を引きました。トキソプラズマは脳内に侵入した時にニューロンにとりつき、ドーパミンの放出を促しているようです。トキソプラズマ原虫のついたニューロンが、感染していないニューロンの3倍ものドーパミンを生産しているという報告があるのです。
ドーパミンは、先に述べたように、学童近視を抑制するために重要な役割を果たす物質であると推測されています。幼いころにトキソプラズマに感染していたら、視力に何らかの影響があるかもしれません。少なくとも、活動的で危険を顧みない性格になると、屋外活動の時間も増えてくるでしょう。
私はトキソプラズマに感染していることに思い当たる節があります。7歳のころ、家族旅行の帰りに子ネコを拾い、飼い始めたのです。私が猫を飼いたいといったため、猫のトイレの掃除を担当することになりました。田舎での飼育、かつ室内外出入り自由な外ネコですから、間違いなくトキソプラズマに感染していたでしょう。
私はトキソプラズマに感染している男性の特徴に、かなり当てはまります。規則を守るのは私以外の人がやることだと思っていますし、疑り深く人と打ち解けずるのに非常に時間をかけます。遅刻はしませんがとにかくだらしなく、いつも靴下をひっくり返したまま洗濯に出すな、と妻に言われます。
またトレーニングばかりしていておそらく血中テストステロン値が高いですし、猫の尿のにおいがよくわかりません。おまけに統合失調症気味で、起業もしています。
トキソプラズマ以外の何かにも、幼いころに感染してからずっと操られている可能性があるかもしれません。なんせこれまでの人生で大量の昆虫たちや水生生物、動植物に触れてきたのです。
目に見えないサイズの寄生体はたくさんいます。ある種の細菌やウイルスに操られているとしても、私の外見からはわからないでしょう。そもそも人間に捕まるようなノロマな生物は、何かに感染して人間に捕まるように操られていることが多いものです。
自分の行動は本当に自分で考えて実行したものなのか、なぜこんな行動をとるのだろうか、時折思いにふけることがあります。なぜ外に出ると昆虫を探し、ドブ川を覗くのか。
なぜ誰も読まないかもしれない変な本を書くのか。なぜ安定した企業を退職して独立する必要があるのか。わざわざ困難な道を歩むのか。普通に安心して生活していくだけなら、それらは必要ないはずです。
私個人の性格や行動については、どんなに原因解析しても「変わり者」で済んでしまうので、サイエンスとしての意義はありませんが、本著作は学術論文ではありませんので、想像を豊かにして記述させていただきました。
私が幼いころより自然の中で触れてきたたくさんの生物とその寄生種が、私という個体をより良い方向へ導いてくれて、それが人類の発展につながることを願うばかりです。
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いかがでしたでしょうか?
私としてはいいネタだと思うのですが、類推の部分が多く、掲載できなかったのはまあしょうがないですね。
でも、犬を飼っている人と猫を飼っている人の性格の違いなどは研究されています。「犬の飼い主は社交的で支配的、自尊心が高い傾向があるのに対し、猫の飼い主は独立心と自立心が強く、特に女性では自尊心が低い可能性があることを示唆している。」
Animals 2018, 8, 80; doi:10.3390/ani8060080
そのうち視力に関しても、データが出てくるかもしれませんね!でも清潔な家猫だとトキソプラズマに感染していないだろうし、研究が難しいだろうか?
次回もどうぞお楽しみに!
↓スキしていただけると幸いです。捕まえた小動物が飛び出します。何かに感染しているやつかもしれません。