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なぜ眼科医は近視を治療できないのか 出版原稿No.25

 日本人の半数以上が近視で、若年層においては7割以上にも達するとされています。ですが、眼科医は近視を治療できません。それには以下二つの理由があります。

1.近視は病気ではない
2.軸性近視改善は技術的に難しい

まず一つ目について説明します。

・近視は病気ではない

 そもそも近視は、医学的な定義では疾患とされていなません(病的近視は除く)。
 目の中に入る光の屈折が異常な状態であり、眼鏡などで補正すれば問題が解決されるため、病気ではないのです。
 結果として研究費が獲得しにくいため、近視を治すための研究も進みにくい、という事情もあるかもしれませんね。

 現在では近視も病気であると主張する眼科医の先生もおられますが、眼科全体から見ればごく一部の先進的な考え方をする医師であり、積極的に近視を治す方法を研究している眼科医は少ないのが現状です。

 例えば、直近ですと眼科医の窪田先生が著作を出されていますね。


 一般的には、視覚不良を訴えて眼科に行き、検査をして近視と判断されれば、その屈折状態にあわせた眼鏡の処方を行う、というのが普通のアプローチです。近視の治療法を提案されることはありません。
 もちろん、眼科医からスマホやTVゲームを控えることや、屋外活動を増やすことによって視力が回復する、というアドバイスをされることもありますが、それらの生活習慣からの改善は実際取り組むのは患者様次第です。

 眼科医が日々の生活習慣データを管理監督できるわけではありませんので、結果も患者次第となります。そして、再度来院した時に近視が進行していればやはり眼鏡を処方されます。

 あるご年配の方は、その昔、「メガネになったら治らないのか」と眼科医にしつこく質問したところ、「天皇陛下(昭和天皇)もメガネであらせられる」と言われ、納得した、と教えてくださいました。

・技術的な理由
 近視の大半である軸性近視は、眼軸が伸びた状態であり、医学的に縮める方法がないのが現状です。屋外活動が少なければ眼軸が伸びやすい、子供のうちのほうがより伸びやすい、というのは本書でも述べたとおりですが、厳密には眼軸が伸びるメカニズム(どんな生体物質に誘導されているのか?)もわかっていません。

 伸びた眼軸は頭蓋骨の中で周りの生体組織(網膜や脈絡膜、眼球の入るスペースを囲む組織など)を押して広がりながら伸びているのであり、眼軸のみをうまく縮める手段というのはありません。

 外科的に縮めるのは眼球組織を傷つけてしまうリスクが高く、有効な薬もないのです。何かの手段があって眼軸を縮ませたら、網膜からはがれてしまうかもしれませんし、どのような手段を獲ったら安全に軸性近視を治したらいいかがわからないのです。

 近視を治すレーシックやオルソケラトロジーは、いずれも角膜の形を変えて光の屈折を変える手段であり、眼軸を正常な長さに治す手段ではありません。
 したがって、医学的には矯正器具を装着して、光の屈折を補正して網膜に結像させて見えるようにし、視力をこれ以上低下させない方法をとるしかないのです。いわゆる眼鏡やコンタクトレンズの処方です。
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 では近視になったら直らないのか?実はあるのです。現代医学を使わない方法なので、世間一般にあまり広まっていません。
 私もかつて視力が1.0に落ちた後、2.0に改善しましたし、何十年も前からその方法はあるのです。

 次回は近視を治す方法について投稿します。どうぞお楽しみに!

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