見出し画像

創業3年未満のAIベンチャーを何故京セラグループに売却し、そして次にどこへ行くのか(2)(会社の発展とM&Aについて)

ベンチャーは最初から投資がいるものだし、その方が何となくカッコいいと感じている人は多いのかなとは思います。
考え方は人それぞれですが、自分の場合はやりたいビジネスが基本的にお金になりそうになく投資家さんに受け入れられずらそうなものばっかということ、受託で日銭は稼げる状態だったので、投資を受けずに始めました。
どちらも一長一短あると思うので、ここら辺で迷われている方などは時間ある時なら相談のりますのでご連絡ください。

しばらくは色々な受託をしつつ、社会課題に関心があったので地方創生の分野で色んな方とお会いしたり、鳥獣被害の対策などを考えたりしてました。
基本的に人の役に立ちたかったので、病院と組んでDeep Learningを用いた医療画像の解析なども無償で行い論文を書いたりしてました。
そしてその中で、製造業の外観検査人員の人手不足問題と出会い、医療画像のAIを用いた解析の技術をここに応用出来ると思い、Deep Inspectionを始めました。

他社のことを十分把握出来ている訳では無いのでポジショントークと思ってもらって良いですが、クライアントさん曰く、技術的にまだ確立されたとは言いづらい時期のDeep Learningを用いた他社のパッケージ商品では、不安定で使えないものが多い中で、愚直に一つ一つ作り込むRistを選んで頂けているようでした。
実績が実績を呼ぶ状態になりました。
それには、大学や学部や年齢関係なく、独学でDeep Learningを学ぶとてもとても優秀な京都の学生インターン生の瞬発力と技術力の背景があります。
とてもとても感謝しているし、色んな思い出があります。

その中で、ITの理想的な世界と製造業の泥臭さの中の課題として、ハードウェアとAIのインテグレーション、そしてハードウェア側の耐久性などに起因する保守管理、そしてスピード感がありました。
ある中国のスマートフォンの会社と仕事した時に、数ヶ月でプロト開発、数ヶ月で工場に導入するし出来ると信じて猛進する中国の担当者の気迫と勢いに非常に感銘を受けました。
その会社は国内数十社を検討してRistを選んで頂いたそうですが、その理由が「トップが一番若かったから」。
これを聞いた時に、僕は嬉しくて震えたと同時に日本に並々ならぬ危機感を覚えました。
探り探りに実証実験に一年、一つのライン導入に一年、二つ目のライン導入に一年って、冗談かと思うくらい遅い。
Rist自体は日本国内で着々と右肩上がりに売り上げを上げたとしても、ローカル最適解でグローバル最適解では無い。
そこから大手製造業とタッグを組んで、片っ端から工場のAI化に取り組む必要性を感じました。
その中で、京都x京都でRistとして京セラグループを買収してAI化を図りたい意気込みではあったんですが、孫さんのようには行かず、こちらから買収され懐に飛び込むという選択をしました。
今では京都大学を始めとした京都の学生インターン生50人規模で製造業に必要な自動検査のみならずロボティクス、テレエグジステンスを始めとして京セラグループを使い倒し、世界の製造業の会社に本当に役立つ技術を開発し提供する意気込みで取り組んでいっています。
前のめりにプロジェクトを推進しているので、どうか優秀な世界を変えたいと思っているエンジニアの皆さん、プロジェクトマネージャーの皆さん、営業、広報、ビジネス領域の皆さん、力を貸してください。

Ristの今はこちらから見れます。

僕らは使命感を持って、日本の製造業をリードしていく気概です。

続く

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?