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Feloと一緒にちびまる子ちゃんの世界観で脚本づくり! 服務規律研修が劇的に変わった話 「もしも担任の先生が飲酒運転で懲戒免職になったら」
こんにちは。小学校で働くささです。私の発信では、いつも学校がワクワクできるような実践をお伝えしています。
今回は、毎月恒例の職員会議での服務規律研修を楽しみつつも学べるようにしてみました。その取り組みについてお伝えします。
誰も本当には聞いていない?研修
私の勤務校では、毎月の職員会議で服務規律についての研修時間が設けられています。年間計画に基づいて、各学年が持ち回りで担当するのですが、正直なところ、これまでの研修には課題がありました。
一方的な資料の読み上げでは、まるでコンビニの店内BGMのように、誰も本当には聞いていない研修時間が流れていくだけ。
今回私達が担当したのは「飲酒運転の撲滅」「教職員の非行為」といった重要なテーマ。ただ資料を読んで伝えるだけでは、能動的な研修とは言えないと感じていました。
「研修も1つの授業として捉えよう」
そこで考えたのが、「これも1つの授業として捉えよう」というアプローチです。子どもたちに分かりやすく教えるために工夫を凝らすように、先生方への研修も工夫できるはずです。
特に今回のテーマである「飲酒運転」について考えた時、ある視点が浮かびました。「もし飲酒運転が起こった時、自分の勤務校の子供たちはどう受け止めるのか?」
子どもたちの視点で考えることで、私たち教職員の行動が子どもたちにどのような影響を与えるのか、より深く考えることができるのではないか。そんな思いから、子どもたちの会話という形でロールプレイを行うことを思いついたのです。
そこで、全員の先生が知っている国民的な小学生が登場するアニメ「ちびまる子ちゃん」を選びました。
研修資料づくりは効率化が命
研修資料の作成にあたって、真っ先に考えたのは効率化です。全てを自分で考えるのももちろんできますが、限られた時間の中で質の高い内容を作るには、賢く道具を使うことも大切です。今回私が選んだのは、国産の検索型AI「Felo」でした。検索の精度も高く、欲しい情報を短時間で集めることができます。最近の私のお気に入りAIの一つです。無料です。
Feloとの対話で服務規律の情報を集める。→3分で完了。
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敢えてPerplexityに聞いてみた。
まず最初に、Feloに服務規律や飲酒運転に関する基本的な情報を教えてもらいました。自然言語で「教職員の服務、規律、特に交通違反、飲酒運転について職員研修を行いたい」と聞くだけで欲しい情報が手に入ります。
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さらにフォローアップの質問が提示され、それを選ぶだけでどんどん情報が深まっていきます。どんどんと知識を引き出すことができました。ここまで3分足らず。恐るべし。
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この文脈を活かして「ちびまる子ちゃん」の世界観で会話劇の脚本を頼んでみる
面白かったのは、最後に「これをちびまる子ちゃんの世界観で説明して。会話形式で〜」各キャラクターの個性を細かく伝えて参加させたところです。
あっという間にちびまる子たちのキャラクター性を活かした台本の土台を提案してくれました。以下の図はやりとりのスクショです。
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なんとなく、流れがいい感じになったので、リライトの指示を出していきます。コンテキスト(文脈)が伝わっていて、 こちらの意図をわかっているような出力がなされます。さすが、国産?でしょうか。
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そもそもあの先生の名前って?誰だっけ?
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研修当日の様子
実は当日の会議は、私は都合により参加できませんでした。ですが、翌日、同じ学年の先生から研修の様子を聞くことができました。特に印象的だったのは、3年目の若手教員が演じた丸尾くん役の話です。めちゃめちゃ良かったそうで、まさにはまり役だったとのこと。これは私も想像以上の成果だったと感じました。
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運営してくれた同じ学年の先生からは「かなり盛り上がった楽しい研修になったよ」と報告を受けました。普段の職員会議では見られないような、温かな雰囲気の中で研修が進められたようです。
翌日、学校に行くと校長先生からも「よかったよ」というお言葉をいただき、さらには、どこかの場で実践報告を紹介する機会があるので紹介してもいい?とのお話までいただきました。
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ロールプレイングってワクワクするかも
今回の服務規律研修では、AIとちびまる子ちゃんの世界観を組み合わせることで、新しい可能性が見えてきました。実践報告の場でこの取り組みを共有できることは、とてもありがたい機会だと感じています。
堅い内容だからこそ、親しみやすいアニメのキャラクターを通して考えることで、より身近な問題として捉えることができます。特に、子どもたちの目線で考えるという視点は、私たち教職員の行動を見つめ直すきっかけになるのではないでしょうか。
Feloは学校現場でも使えるAIだ
また、Feloというツールを活用することで、研修資料の作成も効率的に進めることができました。限られた時間の中で質の高い研修を実現するためには、こうした新しい技術の活用も重要だと実感しています。
今回の経験を活かして、他の研修テーマでも工夫を重ねていきたいと思います。先生方が前向きに参加できる研修、そして本当に大切なことが心に響く研修。そんな場づくりを、これからも目指していきたいと思います。