休校延長か再開か、自治体で割れた判断 “横並び”に疑問も
>新型コロナウイルスの感染拡大を受けた学校の臨時休校を巡り、兵庫県内の自治体では、休校を延長するか再開するか判断が分かれた。神戸市など多くの自治体が23日まで延長するという県の方針に従う一方、明石市や豊岡市など5市町は再開を決定。休校が続く学校現場からは「国や県の意見に従うしかないのか」と、“横並び”への疑問も上がる。
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臨時休校は3~15日の予定だったが、県内での感染拡大を受け、県は県立学校計176校の休校を23日まで延長すると発表。市町にも同様の措置を求めた。
県教育委員会の担当者は「クラスター(感染者の集団)をつくらないことが第一の目的。症状が出なくても、高齢者にうつすなど二次感染の恐れもある」と説明。対応が分かれた点について「学校設置者が決めることなので仕方ない」とした。
再開を決めたのは、明石、豊岡、養父市と香美、新温泉町。いずれも16日時点で感染者は確認されていない。
明石市では16日、幼稚園、小中高の70校園が再開した。泉房穂市長は「市民の健康と負担軽減の両方に目配りする責任がある」と強調。保健所とも協議を重ね、学校は「感染者が多く出た密閉された狭い空間に当たらない」と判断した。
3人の子どもを持つパートの女性(36)は休校中、夫と勤務時間を調整して対応してきた。学校再開を「学校のありがたみが分かった」と歓迎する。各校では掃除をなくし、当面授業での合唱や音読を見合わせるなどの予防策に取り組む。
一方で、同市教委は「感染が心配な人は休んでも欠席扱いにしない」と通知し、16日には約3%の658人がこの欠席を選んだ。市には再開への苦情も数件寄せられたという。
同様に学校を再開させた香美町教委の担当者は「子どものストレスや働く親への影響を考慮した」と説明する。小中学校の修了式を3日遅らせ、春休みを短縮することで授業日数を確保する。
だが、感染者が出ていなくても、休校を続ける自治体も多い。
佐用町は24日まで休校を延長する。町内や隣接する自治体に感染者は出ていないが、同町教委の担当者は「感染力も強く、近くに陽性患者がいないから安全とは言いきれない」と強調。「発症者が出てからでは遅い」と警戒を続ける。
休校を続ける西播磨の別の市幹部も「拡大阻止へ正念場と言われる今、足並みを乱すわけにはいかない」と説明。再開後に感染者が出て休校に戻った自治体もあることから、「方針転換は混乱を広げる」との見方を示した。
神戸市内の小学校で働く男性教師(42)は「感染状況や学校規模などが異なるので、各自治体で柔軟に対応した方がいい気がする。このままでは新学期からも再開できないのでは」とこぼしていた。
今は小康状態だから 警戒緩めると感染爆発するよ。
今は皆 自粛してアウトブレイクを防いでる。