ピッチャーのキャッチボールメニュー大公開！

いくつか引き出しある中の一番オーソドックスなのを紹介します。

➀それぞれのドリルとかルーティンを済ませたらどんどん下がろう

だいたい下がるの遅くて、全体のキャッチボール時間終了→結果、全然距離投げてないとかよく見るから。

学生は特に下がるの遅いな。
いつまで１０ｍで投げてんねん。

ＮＰＢでもＭＬＢでもみんな下がるの早いよ。
僕の大先輩のマリーンズの澤村選手なんか５球で１００ｍくらいまで下ってたよ。

いやマジで（笑）

★どの距離で『投げだす角度を変えないと届かなくなるか』をチェック。

基本的に”上”に向かって投げるんじゃなくて、まっ直ぐ相手に向かって平行に（理想は上から下に叩くように）投げる。
でもどこかで届かなくなるから、ステップを入れて投げる。
それでも届かないってなったら角度を少しずつ上げていく。

②遠投
MAXまで下ったら、身体全体のバランスを確認しながら数球投げよう。

上体で力むというより、上は抜いて投げてどのくらい距離出せるかを見た方が良い。

ボールの回転数と全身の連動によって、少ない力で距離出せたら◎
（数年前に話題になった、ジャイアンツの菅野投手と戸郷投手のキャッチボールの動画を見たらイメージ湧きやすい）

③中投

中投のポイントは距離に対して角度を意識すること。
標準は５０ｍ・４０ｍ・３０ｍ
くらいの刻みで良い。

★全て角度は上から下！投げ上げない！
これが中投の一番のポイント。

スタンでイングで投げれる距離と助走ありで投げれる距離を毎回確認。
その距離が伸びてくるように意識して練習。

抜け方の癖を把握し、何ｍでボールが落ちたり、シュートしたり、ショートするかを見ておく。
→そこが練習課題

この辺に一番時間使って良いので、色々考えさせながらやらせてみてください。

④２０ｍ

最後は１８．４４とほぼ同じ距離で。
２０ｍにするのは”気持ち遠め”で投げておけば、ゲームでマイナスはないので。
あとベース板の上でのボールの威力。
キャッチャーの奥に突き刺すように投げてほしいので。

ここではもう立ち投げと同じテンションで。
Ａ 真ん中（相手のみぞおち）に強く

Ｂ　対角（乳首、脇、腕）狙う

Ｃ　両腰（インロー、アウトロー）

Ｄ　中腰　（角度大事。低く強く投げる）

Ｅ　変化球全球種
→これ案外やらないけどやってほしい。

★レッグアップとクイック両方やってね。

これで以上だ。

ただ結構、球数多いから週の中で調整は必要。
遠投を短くするとかね。
それか思い切ってノースローを増やしちゃっても良いよ。

中途半端に毎日たらたら投げ続けるくらいならノースロー作って、強度高めた方が良いよ。

まあ遠投やらない文化とか、キャッチボールのやり方は津々浦々あるから一概には言えないけど、”キャッチボールは軽くやってブルペンで頑張る”みたいな選手が多かったな、日本の高校生。

これはいかがなものかと思う。

２０ｍの平地で３球に１球しか、かからないのにブルペン入ったってね。
変化球をブルペンでいきなり投げて抜けまくるとか。

だから丁寧なキャッチボールでつくっていくのが基本だと思うよ。

本当に。

トータルで何球抜けたか、シュートしたかとか覚えておくくらい、投げることに執着を持ってほしい。

この辺のキャッチボールの意識がアマチュアとプロの一番の違いと感じるよ。

野手ももちろんそうなんだけど、
投手はボールを投げることが仕事だから
それをどのくらい拘ってやるのかだよ。

力入れた初球で抜けるとか
狙った“付近にすら”にいかないとか

論外。

これは技術以前に“ボールを投げる心構え”の
問題。

指導者が見ていて指摘してあげてください。

結局さ
HＲ打たれるのも、タイムリー打たれるのも『シュートして中入った直球』か『抜け変化』がほとんどでしょ。

そしたらそれを投げないように
練習するだけだよね。

メニューを組む人が気を付けること

このキャッチボールメニュー全部やったら
結構時間かかるから高校野球みたいに
全体で動くチームに応用するには
メニュー組む人の配慮が必要。

基本的に高校野球って全体（野手）の動きメインで考えられて、投手が合わせるみたいな風潮だよね。

どこのチーム見てても大体そう。

投手の練習にもっとクオリティ出せるのにって。
投手かわいそうだなって思って見てる。

だから僕は基本的に投手を中心に考えて、
スケジュールとメニュ―を組む。

あとはこれらを全て管理して、
指導できる投手コーチね。
いたら監督は野手と全体を見れるから楽だよ。

僕は知ってるけどね。
そんな優秀なコーチ。

みんなで勉強しましょう。
今日はかなり実用的な内容でした。
参考にしてね。
ご意見、質問、コメント待ってます。

Hiroki Iijima