「観光における団体から個人旅行へ変化」リエッタ中山が誕生するまで①
1974年に中山パイン園(旧名)として創業した沖縄フルーツランドは、観光土産品販売から始まり、お菓子工場やレストランやカフェやテーマパークなどを併設し成長していきました。
2018年10月、コンドミニアムホテル 名護リゾート「リエッタ中山」がオープンしました。
観光土産品店が、ホテル開業に至った理由は、一言で言うと「観光業の変化」です。
観光業の変化とホテル誕生までを数回にわたり記載していきます。
団体旅行から個人旅行への変化
沖縄の観光業は、1974年に行われた沖縄国際海洋博覧会の開催決定で本格的に成長していきます。
当時の観光は、「団体旅行」が主体です。
旅行会社が観光客を募集し、
大人数でバスに乗り観光地を回る周遊型の観光です。
一般的な行程は、
那覇を中心とした宿泊地からバスに乗り、
中北部の観光地を回り、
那覇のホテルへ帰っていくコースが一般的でした。
大人数がバスで移動するので、
時間通りに行程が進み、
とても効率的に沖縄の観光地を回ることができました。
しかし、それが徐々に変化していきます。
旅行形態の変化と問題点について
1990年代に入り、レンタカーを使用しての観光に徐々に変化してきました。
つまり、旅行形態が「団体型」から「個人型」へ変わっていったのです。
お客様は、団体行動から自由な旅行を目指すようになりました。
自分達で行程を計画し、
インターネットで飛行機チケットやホテル予約をするようになりました。
お客様の自由度は格段に上がりましたが、問題も発生しました。
その一つが、「渋滞」です。
これにより大きな時間のロスが発生しました。
渋滞などによる時間のロスで、
北部地域の滞在時間が大幅に減ってしまいました。
その影響で、北部地域に数多くある観光ポイントへ立ち寄れなくなったのです。
改めて、名護地区における「滞在時間」の調査してみました。
このまま何もしなければ、
「30分以下」になる恐れが出てきました。
これでは北部地域の観光関連施設は大きなダメージを受けてしまいます。
いかに、素晴らしい観光施設や観光ポイントがたくさんあっても、
少ない時間の中では、奪い合いにしかなりません。
多くの問題点を並べ、解決する方法を考えてみました。
地域をより広くより高度から見てみると、
一つの結論に達しました。
解決手段は「ホテル計画」
問題の根幹は、北部地域に宿泊施設が少ない事です。
団体旅行が主体の頃は、宿泊先は中南部だった為、
北部地域における宿泊施設の数は、それでよかったのですが、
個人旅行に変化した後、大きな問題の根幹になっていたのです。
名護市に宿泊できれば、
滞在時間を30分から20時間まで一気に増やすことができます。
そして、中南部からの渋滞は回避され、
よりスムーズな観光が可能となります。
そして、美ら海水族館だけではなく、
他の観光施設や海山等の自然体験も十分回る事ができます。
名護市を含む本部半島から国頭村に至るまで北部地区の観光エリアが広がります。
観光するお客様・観光施設・地域にとっても全てウィンウィンになります。
早速、我々が目指すホテルの形は、何なのか検討が始まりました。
続く