「沖縄での交渉が上手くいかない?」:海に囲まれた環境に生まれた沖縄県民の気質について。
以前、本土の大手企業の方から、ご質問がありました。
「沖縄の方と仕事の話を進めており、
途中まではスムーズに進んでいました。
しかし、契約の時期になったら、
突然、話が進まなくなり、電話もつながりにくくなりました。
沖縄での交渉方法があるのでしょうか?」
どうやら、その様な事が何度か続いたようです。
このパターン、沖縄の人あるあるだと思いました。
それがなぜ起きるのか?
私が思う答えを先に書くと、
「(海に囲まれた)沖縄の地理的な要因から生まれた気質」です。
以前、琉球王統史を読んでいたら、その答えに行き着きました。
さて、その方との続きですが、
逆に質問してみました。
「あなたのご出身はどちらですか?」
「関東です」
「では、今から大雑把な仮定の話をします。」
「例えば、戦国時代、
織田信長が近隣藩の徳川家康に手紙を出したとしましょう。
返答は、1週間以内にと・・・」
「陸地がつながっている本土であれば、
早馬を飛ばすなど、手紙のやり取りは可能だと思います。」
「さて、琉球王国、
織田信長が、首里城の王様に手紙を出しました。
船は風に吹かれゆっくりと海を進みます。
もしかすると、台風に襲われるかもしれません。
数ヶ月後、首里城に書面が届きました。
王様は、数日間検討し、返答を送り返します。
船はゆっくりと海を進みます。」
「つまり、陸地で繋がっている本土と海に囲まれた沖縄は、
地理的に大きな環境の違いがあります。」
「その違いは、
情報伝達のスピードをはじめあらゆる構造の違いにも繋がり、
そこに住む人々の気質にも大きく関わります。」
「海に囲まれた島で育った沖縄の人々の体の中には、
独特のリズム感があります。
次回、沖縄の方と交渉する際は、
穏やかな"海の波”をイメージしてお話し下さい。」
数ヶ月後・・・、
その方から連絡がありました。
「契約が成功しました!」
さて、現在・・・、
インタネットやスマートフォンも普及し、
情報のスピードにおける格差はなくなっております。
以前のような遅れは通用しません。
しかしながら、
沖縄という海に囲まれた環境で形成された気質は、
生涯変わらないような気がします。
それを大事にしながら、スピード感を持って過ごしてきます。