「社是や社訓を伝える為には、少なくとも100以上のストーリーやエピソードが必要」と感じた事。
2002年、沖縄フルーツランドへ転職した頃のお話です。
その頃、ビジネス書等では、コーポレートアイデンティティーや社是や社訓の必要性についてよく特集されておりました。
弊社にも、もちろん社訓・社是があり、社長室に掲げられておりました。
正直なところ、全く気にもせず過ごしていました。
そんなある日、それらに関する勉強会がありました。
改めて、なぜ必要なのかと考えてみたところ、
ある光景を思い出しました。
私が幼い頃、各現場に顔を出す創業者の祖父です。
現場にふと現れると、スタッフの皆さんがビシッとなります。
仕事のやる気が増幅される、なんとも不思議な緊張感です。
それが何なのか考えていると、ある事に気づきました。
創業者と社是や社訓の類似性です。
つまり、
触れがたい何かを感させる創業者の存在感や後ろ姿、
それ自体が、強烈な社是・社訓なのです。
その為、創業者が現役の頃は、
社是・社訓は不要とまでは言いませんが、
表に出す必要はなかったと思われます。
では、必要な企業のパターンは、
・経営が創業者から次世代に移った会社、
・業歴が長い会社、
・創業者とスタッフの距離が離れている大会社などなど。
さて、社是・社訓が必要な企業はイメージできましたが、
「効果」についての疑問は残ります。
社長室に掲げたり、毎日復唱すれば、効果は現れるのでしょうか?
そんなある日、私はある事を始めました。
スタッフさんへのメッセージメールです。
私が今やろうとしている事、なぜそこに進まなくてはならないのか、
どうすればそこへたどり着く事ができるのか・・・等々
2015年5月に始まり、回数は350回以上になりました。
これを続けていると、ある効果を感じました。
朝礼でのメッセージに加え、メールも読んでもらうと、
スタッフさんの認知率が高まり、私の方向性とリンクする様なったのです。
さて、これらを通して、社訓や社是に対しての答えが出てきました。
「創業者やカリスマ経営者以外が、社訓や社是を伝える為には、
少なくとも100以上のストーリーやエピソードが必要」
経営者達が伝えたい社是や社訓等の「圧縮された一言」には、
歴史や思い、経験やエッセンス等あらゆるものが詰まっております。
それを紐解き伝える為には、多くの具体的なストーリやエピソードが必要です。
私がNOTEを始めた理由もその一つです。
今後ともストーリやエピソードを伝えながら
社是や社訓の意味を深め伝えてまいります。