見出し画像

「10歳で私は穢された」 橋本なずな

子は、感情を表現できなくて泣く。
主人公は、うさぎに置き換えて感情を表した。

父のDVと離婚。母の新しい恋人に性的虐待を受ける。洋画に憧れてアメリカ留学するも、失望し体を売る毎日。帰国し彼氏が出来るものの、些細な諍いから心を病み、2度の自殺未遂と母を殺そうとする。

現在23歳の彼女は、何度も人生に絶望した。
失望して、何度も正義感を歪められる。


性依存症になる事象のみを切り抜き、マイナスな表現をしたがる人は居るだろう。テレビで流れる事件も名前と顔と内容ばかりが先行するが、そこに至る人間性の根源を探るべきと思う。

キャッチーな題に目がいくが、本文中の彼女は、素直で真っ直ぐな人と思えた。そもそも感情を相応しい言葉に置き換える事は容易でない。

体以外差し出すものが無かったから。
人に認めてもらう為に体を売る。

母の恋人に受けた虐待が、父も兄もいない中で男性に認められている様に解釈され、肯定感を養う糧になっていたと思う。

死のうとした事も1つの感情表現に思える。


彼女が話す動画があった。
大人びて見える彼女が流暢に話す姿を見て、1人で抱えて生きてきた勇敢さを感じた。

関連動画を見た。
各人に物差しがあり、否定されるべき人品はない。

感情を知り過ぎた子も泣くのだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?