Combining automatic plan integrity check (APIC) with standard plan document and checklist method to reduce errors in treatment planning を読んで
URL
https://doi.org/10.1002/acm2.12981
読んでみたきっかけ
放射線治療計画プログラム搭載スクリプト機能の安全利⽤に関するガイドライン の参考文献として知りました。
放射線治療業務の「ヒューマンエラーの低減」に興味があり読んでみました。
論文の要旨
治療計画プロセスにおけるエラーの削減を目的とした3つの方法を検証しました。APIC(自動計画完全性チェック)、標準計画文書化、およびチェックリスト法です。APICの導入後、エラーの総数と深刻さが大幅に減少しました(P < 0.01)。これらの結果は、3つの組み合わせた方法が治療計画プロセスにおけるエラーの削減に有効であることを示唆しています。
現場でやっている医学物理士の感想
INTRODUCTION
これが多いか少ないかは別として、「QCを確実に遂行する」ことはやるべきことと思います(当たり前のことですが)。
私の施設では、EuroMediTech(https://github.com/EuroMediTech)さんのスクリプトをちょっとだけ自施設に変更して半自動で処理しています。ユーロメディテック医学物理室の皆様、ありがとうございます。
私の場合、チェックリストはTG275に合わせたやり方を模索しているところです。
ミスが減少したところが「どうやってるんだろう?」と興味がわきますね。
MATERIALS/METHODS
Standard plan document format
治療画像のキャプチャーなんかがめんどくさいし、私は結構ミスります。
私の施設の治療計画装置のバージョンでは、「治療計画のパラメータを読むことはできるけど書き込むor変更することはできない」です。次機種において「書きこむ」ことができるようになると思いますが、その辺りをどういう風にするのか話し合っておかないといけないなと思っています。
たぶん”スリム化”したんでしょうね。うらやましい。
Automatic plan integrity check (APIC)
2015年から臨床で使用されてるのですね。
私の施設のも見直さないといけないですね。
表3は細かいチェック項目まで記述され、参考になります。
Describing the workflow enhancement reporting system
へー、症例にログを取っていたんですね。私にはそんな発想はないです。計画的にやってらっしゃるんですね。
RESULTS
「表 4. 間違ったチャート パラメーターの 5 つのカテゴリの定義」は参考になりますね。実際の臨床でどうだったか、ということが疑似体験としてわかりますね。貴重な追体験です。
DISCUSSION
自動スクリプトチェック、標準化された計画文書の半自動作成及び合理的なチェックリストが必要、とこの研究では述べてます。
「表 5. 本研究と他の公開されている自動計画チェック手法との比較」について、この研究と関連する研究論文は多いですね。知らなかったです。
これからの課題
「この調査で実証された APIC の有効性が、ベンダーが一般ユーザー向けにプランの整合性チェックを実行するための商用プログラムを開発するきっかけとなることを願っています。」
私も願っています。
私の施設の次期QAシステムにはプランチェックソフトを入れたいなと思っていますがどうなるんでしょう?最悪、したくはないけどScriptを組もうと思っていますが、、、
May 18, 2023
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