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終わりなき基礎基本とは

こんばんは、
株式会社廣起の廣木です。

久しぶりに、noteを開き、記録を残しますが、
今回は、「基礎基本」という少々硬いテーマについて、自分の考えを綴ります。

サッカーに夢中だった小学校6年生くらいのときに、手にした本があります。
「中田語録」という本です。


1999年に出版されたのですが、当時の日本サッカー界、いや世界中から注目を集めていた日本人サッカー選手「中田英寿」いわゆる「NAKATA」が残した名言をまとめたものがこの本になります。

小学2年生からサッカーを始めた僕にとって、最もリスペクトしていた選手、むしろ、人として魅了させられ、自分にはないものを持っている一流の存在だと小学生ながら生意気に感じていました。こんな選手、いや人間になりたいと思った方の本が出版されたと知って、すぐに手に取って、初めて本を隅から隅まで真剣に読んだのを今でも覚えています。

「基本があれば1を100にすることだってできる。」

そう書いてありました。更に、読み進めると、

『派手で美しいプレーを見せようと思ったら、地味な練習を死ぬほどしないと。基本があれば、1を100にだってできるんだから。基本がない選手はいつか消えていくでしょう』という言葉がありました。

そして、この「基本があれば1を100にすることだってできる。」というセリフが、当時の僕の胸にとても刺さったのを今でも覚えています。

サッカーの技術で言うところの基本とは何かと言えば、
「自分の思ったところへボールを蹴れること」
「自分の思ったところにボールを止められること」です。

小学生の僕は、この本を読んで自分なりに解釈をして、基本を1にしようと、必死にボールを蹴る、ボール止める、反復練習をして、この技術を身につけようとしました。

ただ、当時の中田英寿選手が言っていた基本とは、単に技術だけのことを指していたわけじゃないと思うようになりました。

中田英寿選手が言っていた基本とは、
プロサッカー選手として活躍することの基礎基本、とか
どの業界でも通用する人間になる上での基礎基本、とか
一流と呼ばれる人たちになる上での基礎基本、つまり、
単に基礎基本となる技術を磨きなさいと言っているのでなく、人として、一流としての基本のことも含んで言っていたと思います。

そして、その言葉の深さをここ最近身に染みて感じるようになりました。

剣道や茶道の古来からの考えとも言われる「守破離」

「守」は、師や流派の教え、型、技を忠実に守り、確実に身につける段階。
「破」は、他の師や流派の教えについても考え、良いものを取り入れ、心技を発展させる段階。
「離」は、一つの流派から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させる段階。

この守破離も基礎基本をまず固めることの大切さを説いています。自分なりの考えややり方ではなく、まず基本、つまり土台となる型を身につけることが、結果的に自分らしさや独自性に繋がるということです。

家や大きなマンションや商業ビルを建てるときに最も大切な部分は、家の土台となる、基礎の部分、つまり、基礎工事の部分と言われます。基礎工事がおろそかだとどんな美しく綺麗な建物を建てても倒壊の恐れが生まれます。つまり、土台が弱いと、すべてが一気に崩れてしまうということです。

やっかいなことは、この基礎基本を身につけることが、もっとも時間がかかるということです。別の言い方をすると、習慣になるまで、体得できるまで、時間と反復回数が必要だということです。家を建てたり、マンションを建てるときも基礎工事に最も時間をかけて行います。基礎基本は、それほど大切なものであり、時間をかけて固めるものということです。

基礎基本をどれだけ楽しんで徹底できるか、
この差があらゆることで成果に差を生み出すと
様々な一流の方々が口を揃えて言っている気がします。

長年、プロとして活躍している人ほど、
基礎基本の大切さを説いてくださっています。
基礎基本は、終わりなき旅に近いのかもしれません。

僕が現在、夢中になって取り組んでいる会社経営や事業においても、終わりなき基礎工事をし続け、どんなことがあっても揺るがない土台を創り上げていきたいです。

ただ、僕は、昔からお調子者で、何事も新しいチャレンジをして、小さな成功体験を積めると、自分はできると過信してしまうくせがあります。また、自分がこれはできたと思うと、目新しいもの、面白そうなもの、興味を惹かれたものに、目移りしやすいタイプです。

社会人になってからも、大変お世話になってきた経営者の方にも、
「廣木は、すぐにできたと思い込んで、傲慢になったり、基礎基本を蔑ろにするところがある。そういう部分がある限り、何かがうまくいったとしても、その成果は一瞬のもので、『自分はできている』『自分は大丈夫』と勘違いしている人ほど、基礎や基本を忘れ、自分のやり方が正しいと固執して、我流になっていく。そして、基礎基本を積み重ねることを忘れ、本来目を向けるべき本質ではなく、小手先のスキルや技術やビジネスモデルに目を取られ、最終的にすべてがうまくいかなくなることがあるよ。」
とハッキリと厳しいことを言われた記憶があります。

今となっては、本当におっしゃる通りだと思えるのですが、
当時は、傲慢で人の意見を聞かずとも自分の考えが正しいと思い込んでいたふしがあったので、「そんなことはない。」「これから必ず成果になるから大丈夫!」とせっかくのアドバイスに対して反発していました。

ただ、そうやって反発したり、素直さがなく、自分が正しいと思い込んでいる状態では、当然なかなか形にならなかった経験をさせていただきました。つまり、基礎を作っている途中で、基礎工事をないがしろにして、ビルを建て始めようとしたり、もっと面白いビルが建てられるのではないかと別のことに夢中になってしまっていることがありました。

なので、僕の人生や経営においての永遠のテーマがこの基礎基本なのです。終わりなき基礎工事なのです。

自分のビジョンや目標を書いている紙に、
「基礎基本に忠実に」
「基礎基本とは簡単なものではなく大切なもの」
「基本があれば1を100にすることだってできる」
を必ず書いて、これからも日々向き合って、挑戦していきます。

ぜひ、皆さん
廣木が調子に乗っていたり、
基礎基本からズレたことをやっていたら、ご指摘ください(笑)

自分を律するために、記録として残します。

最後に、
これからも引き続き、
「基礎基本と言えば、廣木」
と言われる人生を楽しみながら創っていきます。

終わりなき基礎工事を!

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