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拝啓、冒険家のみなさまへ

カズです。初投稿になります。

この度信頼できる仲間たちとPortaledgeという冒険をテーマにした事業が本格始動したので想いを書きます。

ポータレッジとはクライマーが大岸壁を登る時に使う空中テントです。そして、冒険をテーマに事業計画するときに衝動と思いつきで買った最初の共同装備の名前が、イマフウの名前を差し置いて屋号となりました。それをいいねと言い合える仲間がいいねと思って屋号となりました。

なんでnoteを書こうと思ったかというと等身大の言葉を、AIが作った美しい言葉じゃなくて山を登って、自然を生業にしている自分だけの経験から生まれる泥臭い言葉を綴りたいと思ったから。

そして、昔から人の言葉をすぐパクったり、すり替えようとしたりする自分と今向き合いたいと思ったから。


『拝啓、冒険家のみなさまへ』というタイトルをどう受け取りましたか? 冒険家ってアメリカ大陸を発見したコロンブスかな?それか冒険賞の名前にもなってる植村直己?

いいえ。この記事を読んでるアナタこそ冒険家です。

意味不明。うん。きっと妻にもそう言われるはずです。僕も見知らぬ人にそんなこと言われたらちょっと引くかも。

でも思い出してください。かつてなんでもできると思っていた冒険家だったあの頃を。


うちには7歳と5歳のかわいい冒険家がいます。

1人は慎重で心配性、もう1人は無鉄砲で無双な冒険家。

心配性の冒険家は人前で話すのが苦手で、診断の末心理的な場面緘黙ということで支援級に通っています。

彼女にとって小学校に通うのはすごいストレスではないか?喋れるようになるのか?支援級でいいのか?僕たちは心配ばかりしていました。

『支援級か普通級どっちにいきたい?』

彼女に聞いたらしばらく考えたあと『私は支援級にいきたい』と答えました。

『でも普通級なら友達はたくさんいるよ』と"支援級"というレッテルに少し後ろめたさを感じ普通級を提案する父の囁きに、彼女は『私、支援級に行く。少ない人数の方が喋れるかもしれない。最初は少ない人数から始めたい』と明確に答えました。

それから10ヶ月、支援級を選んだ彼女は今は39人いる1年生の半分と会話をできるようになりました。毎日家に友達も連れてきます。

きっと彼女にとって初めての人と話すのはすごく勇気のいることだと思います。毎日が緊張や挑戦の日々でしょう。嫌なこともありました。でも親の心配をよそに彼女は自分の選んだ道を進んでいます。


一方、無双の冒険家さんは毎日、毎日怒られながらもMy Wayを突き進んでいます。

彼は身体を動かすのが好きで最近はブレイクダンスに熱中しています。

そんな彼は半年前、帰省中トランポリンで膝の骨を折るという(本人曰く2秒で折れた)大変な大怪我を負いました。

梅雨時期の屋久島。アホみたいな雨と湿度。カビが生えてくる臭いギブス。動けないことに苛立つ彼とそのお世話に苛立つ僕たち。

梅雨の晴れ間、保育園の園庭で遊ぶ友達を横目に彼は歩いちゃいけないからとずっと室内でなぜか三点倒立を練習していました(なんでやねん)。

ときはたち11月初めてのブレイクダンスの発表会。屋久島では一番大きなホールでの舞台発表。彼はスポットライトの中見事な三点倒立を決めて会場を沸かせていました。

そして、再びの帰省、因縁のトランポリンの上で跳ね回っていました。


僕が『冒険』をテーマに事業をしようと思ったきっかけは、生い立ちやバックグラウンドは違っても、総理大臣もビジネスパーソンも、大人はみなかつてはこどもだったという事実は不偏だからです。

こどもはみな冒険家です。先入観や損得なしで自分の衝動に従い素直に行動できます。冒険の程度や尺度は各々違っても、転びながら自分の足で歩きはじめ、言葉を覚え、今、ここの目の前のことに挑戦できるのです。

養老孟司先生のコトバに『こどもは自然そのものだ。コントロールできないし、ものすごい速さで変化する。今の世の中こどもが煙たがられるのは現代人が自然から離れてしまったからだ』というものがあります。


冒険にはリスクが伴います。責任を負う覚悟も必要です。そして、自分の大切な何かを賭けることもあるでしょう。

大人になると、リスクを避ける術を学び、社会的な責任が増し、働き詰めの毎日では挑戦の余裕を失いがちです。そして、かつての冒険心は忘れられていきます。

でも、今こそ冒険に回帰する時です。自然に回帰し、『リアルを生きる』こと。かつてのホモサピエンスや縄文人がそうだったように、自分の衝動に従い行動してみること。

なぜ必要かって?自然から離れた生活が、精神疾患や自殺率の高さを招いているから。そして、何より人も自然の一部だからです。

AIが正解や効率を教えてくれるこの時代に、ときには非効率を楽しみたい。変な路地に入りたい。未だかつてない味を探したい。気になるあの子のことをもっと知りたい。そこにはきっと、感情が揺れる瞬間がある。

冬山に登らなければ雪崩に遭わない。木に登らなければ落ちない。外出しなければ事故に遭わない。告白しなければ振られない。流動食を流し込めば誤嚥性肺炎にならない。リスクを避けるゼロリスク信仰だけでは、喜びを得られないのではないでしょうか?


喜怒哀楽で生きるこどもたち、好きなことに没頭できるこどもたちはみんな自然そのものであり冒険家。

拝啓、現役の冒険家のみなさまへ

ポータレッジはあなた方の素直な心、探究心を全力で応援します。そして僕たちが身につけた冒険のスキルを惜しみなくギフトします。

拝啓、かつて冒険家だったみなさまへ

ポータレッジはホンモノの自然体験・ワクワクを刺激する体験を提供し、あなたの心の奥にある冒険心を想い出させ大人の再冒険の後押しをさせていただきます。

そして『冒険』が生み出すエネルギーと、そこで育まれる自然観を通じて、リアルで生き物のように息づく有機的な地域社会と経済社会を、世界の宝である屋久島から全世界に向けて発信していきます。

そして自分たちも冒険家であり続けるとともに、そんな個性強烈な仲間が集まってこれから起こる化学反応や失敗を受け止め走り続けます。

安心できる、帰る場所があるから冒険ができる。仲間がいるから冒険できる。これもまた真理です。

ポータレッジは自分たちを含め全ての冒険家のチャレンジの前進基地であり、帰る場所であり続けるよう共に走り続けます。


久しぶりに想いしかない文章を書きました。AIじゃ書けない文章を。

カズ@プレゼンにて、綺麗な言葉でなくもっとまっちゃんのエゴが見たいと言われて筆をとる午前2時

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