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10/10 (木)

今日は朝から体調が悪い。
実家に帰る日だからだ。
重い腰を上げ駅へ向かい、電車に1時間半揺られ最寄の駅に着いた。
道中『母になんて言われるだろう』、『休職して怒られるかもしれない』とそんなことばかり考えていた。(過去にそういった経験があるため)

実家に着いてまず父に会った。
父に「迷惑かけてごめんなさい」と謝ると「別に、何も迷惑かけられてないけど」と言われた。
いつも通りの父で安心した。

1時間後に母が帰ってきたが怖くて小さい声で「おかえりなさい」とだけ言った。
すると母は両手を広げて私を抱きしめた。
あまりにもびっくりして理由もなく謝ってしまった。
「なんで謝るの?そんな怖いことないのに」と母は笑った。
怒られることばかり考えていた私は拍子抜けしてしまった。

ご飯を食べ終わったあと、母を呼び止めてもう一度抱きしめてもらった。
子供のとき以来の母の温もり。
「大丈夫、大丈夫だよ」と優しく言いながら背中をぽんぽん叩く母に涙が止まらなくなってしまい嗚咽するほど泣いてしまった。
「悩みがあったら聞くし、なんでも言って」と言われ最近のことを全て話した。
バイトで大変だったこと、自分にはなんの取り柄もないと感じてしまったこと、そして未遂をしてしまったことまで話してしまった。
最後の話をした時、母は涙して「〇〇(私)が死ぬような事があるなら私も死ぬよ」と言った。
もう絶対にしないと母に誓った。
母から言われた「〇〇(私)の命は〇〇のものだけじゃないんだからね」という言葉が、分かってはいたけど直接聞いた事で心に刻まれた気がした。
少し時間が経って、こんな話をしてしまってなんて親不孝なんだろうと感じ母に何度も謝った。
お互い洗いざらいいろんな話をしたあともう一度抱きしめてもらった。

私は母のことを誤解していたのかもしれない。

母は私が病院に行けばいつ病気が治るのか、薬はいつ飲まなくて良くなるのかなど聞いてきて、わからないと答えると不機嫌になっていた。
私はそれがすごく嫌で、だから病気についての事はあまり触れないでおこうと思っていたが、ただ単に私を心配をしてくれていたのだと今日の事でわかった。
全部不器用な母なりの愛だった。
母はたまにヒステリックを起こすが、そこにばかり目がいってしまい本当の母を見れていなかった。
母はずっとずっと変わらずに私を愛してくれていたのだ。

私は私のことを愛してくれる不器用な母を一生をかけて愛そうと思った。
今日の出来事は私の人生をほんの少し変えてくれた気がする。 
ありがとう。




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