「ちぎる」について考えてみる
視覚伝達情報設計研究室 UI研究 テーマ”ちぎる”
視覚伝達情報設計研究室(視伝研)について
いとーひろとです。毎日暑くて大変ですね、、。さっそくですが、ゆめみでは有志のデザイナーで視覚伝達情報設計研究室(以下、視伝研)というUIについての深堀りや可能性を追求する活動をしています。 今回はその活動の一部をご紹介します
UIにアナログ要素を盛り込むとどうなるか
今回は『デジタルクリエイティブにアナログ要素を持ち込むことによるアイディアの転換』というテーマをメンバーで考察をしました。 普段、私たちが使っているデジタル上のUIに、アナログの実世界では当たり前に発生する「汚れる」「濡れる」「無限に複製が困難」などの概念を持ち込んだときに、何か新しい価値が生まれるのではないか?という試みです。
まずは、自由にメンバーでアイディアを出したところ
写真アプリ+アナログ要素「切手」
デジタル本屋
デジタル環境で「物への愛着」を持てるツール
など、メンバーの出したアイディアの例を記載 など、どれも興味深いアイディアが出てきました。
その中でも今回は”ちぎる”という行為について深堀りをして考察を進めます。
まず、“ちぎる”っていう行為ってなんだろう
まず、ちぎるという意味を辞書で調べてみました。
A.手などでこまかに切り離す。こまかにばらばらにする。「花びらを—・る」
B もぎとる。むしりとる。「つきたての餅を—・る」
僕自身、Aの部分の印象が強かったのですが、他のメンバーの意見を聞くと
もぎとるようなイメージを掴んでる人が多かったので、言葉だけ聞いた場合、捉え方は人それぞれなんだと気づきました
実際にちぎってみる📝
まずは日常での”ちぎる”っていう行為について、紙がメジャーだと考えました、そこで一回仕事で利用している方眼紙をちぎります。。
ここで僕が個人的に感じたことは規則正しくちぎる気持ちよさについてです。これを実際にするには一回強く紙を折って、そこからちぎる作業をするのですが、その際の紙の感触であったり、ちぎっている時の音であったり、規則的にちぎろうと考えることに何か面白みを感じたのです。
なので今回は、
この規則正しく紙をちぎる行為を落とし込んでみます。その中でも今回はさっと手で画面をスライドするだけでもちぎれるようなUIを考えいこうと思いました。
“ちぎる”をUIに落とし込んだときについて実際にちぎった経験から、大きく2パターン”ちぎる”UIについて考えました。順番に解説をします。
1は、スライドしたらちぎれるUIが作れるのではないかと思い、制作をしました。スライドした時の気持ちよさは感じることはできると思うんですが、それがちぎるという行為にうまく結びつけることはなかなかできなかったです。やはり「切る」に近いイメージになってしまいますね、、
2ではグリッドに並べられたオブジェクトを並べて、スライドさせるUIです。こちらは1で感じた「切る」ようなイメージはなくなったと感じています。スライドさせた時の音であったり、オブジェクトに面白い動きを加えてみることで、新しい発見ができそうだと感じました。
“ちぎる”というテーマについての現時点での考察結論
UIに落とし込むという意味では、紙のようなものより、パンや柔らかいものこちらを取り入れる方が実現する可能性が高いと考えました。理由としては、どうしても紙のようなものは「切る✂︎」動作に見えてしまいがちだからです。そういう意味では今回はあまりやりきったと思えるデザインはできなかったのですが、ちぎるというありそうでなかったUIの動きを考えることができ、日頃僕たちが行う行為を観察することができ、いい勉強になったと感じています。
今後の活動予定
引き続き、デジタル領域を軸に面白いアイディアをアウトプットする活動を行なっていきます。ゆめみや視伝研に興味を持っていただけたら嬉しいです。
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