喫茶店ライブ「湯気」
12/19に久しぶりの自主企画ライブを行った。
友人であり、日本のインディーポップミュージックのディガーであるマサモトススムさんと共催という形。
彼が今年イチ押しと断言する岐阜・多治見の岡林風穂さん、京都で映画監督・録音技師としても活躍する異色のSSW松野泉さんを招いてのスリーマン。場所は四条大宮、団地の一角にある素晴らしい佇まいの喫茶店uzuビバレッヂ。
依然コロナ禍のため、人数制限を設けて開催したが、予想を超えるお客さんが予約してくれてSOLD OUTとなった。
マサモトさんのアイデアで、おやつの詰め合わせを配った。
ライブは僕が一番手。喫茶店のライブはだいたいいつも緊張する。
なぜかと考えると、お客さんとの距離が近く、店内が明るいからだろうか。
声の調子は良かったけど、初めのうちはやっぱり緊張で歌詞が飛んでしまったりした。途中からは気持ちよく歌えるようになってきて、自分の中では深い良い所に行けたように思った。試しにやってみた新しい曲も悪くない手ごたえだった。
次は松野泉さん。持ち時間の半分くらい歌わずに話をするスタイルは、往年のフォークシンガーのような渋みがあった。落語が好きだと言っていて、なるほどと思った。お客さんもリラックスして聞いているようだった。ぽつりぽつりとつぶやくように、時折唸るように歌い、小さなボディのガットギターは必要最小限の音数で柔らかい雨のようだった。円熟したベテランの風格すら漂うが、歌詞はもう少し若い感じがした。
最後は岡林風穂さん。黄色いセーターで、時折少年のような笑顔を見せつつ歌う彼女に会場の空気は柔らかくちょうどいい温度になっていたように思う。ギターやメロディーは極めてシンプルで、言葉をどんど繋げていくスタイル。打ち上げで、短歌が好きというような事を言っていてなるほどと思った。1曲1曲が独立しているというよりも、どの曲も繋がっていて、ライブが進むにつれて何かが立ち現れてくるような不思議な面白さがあった。
終わってみて、ヘトヘトに疲れた。自分で準備して簡単なPAもやって、片付けもやってと、イベントは忙しく、演奏に余裕をもって臨めない面もある。
だけど、ひとつひとつ準備してきた事、演奏においても場づくりにおいても、そういった事の重み、面白みというものはやっぱり残るように思う。俺、頑張ったなぁと風呂につかりながらひとりごちた。見に来てくれた皆さん、ありがとうございました。マサモトさんお疲れさまでした。またやりましょう。
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